愛知県の人口が、国勢調査結果として1950年以降初めて減少に転じた。
愛知県が29日に発表した令和7年国勢調査速報によると、2025年10月1日現在の県人口は744万9403人だった。前回の2020年調査から1.2%減少し、人口減少局面に入ったことが明らかになった。
県内54市町村のうち、人口が増加したのは名古屋市、長久手市など10市町にとどまった。地域別では、尾張、西三河、東三河の全地域で人口が減少した。豊橋市を含む東三河でも、少子高齢化や若年層の転出を背景に、地域の活力維持が課題となっている。
一方、人口減少が進む地域の中で、多文化共生を支える動きも出ている。
豊橋市下地町のブラジル人学校「E.A.S」で29日、豊橋ゴールデンロータリークラブによる無料の視力検査が行われた。対象となったのは、幼稚園から高校生までの子ども185人。同校には、三河地域や静岡県内から通うブラジル人を中心とした子どもたちが学んでいる。
これまで同校では、日本赤十字社の支援で検査を受けたことはあったが、学校単独で継続的に実施するのは難しい状況があったという。今回、NPO法人ABT豊橋ブラジル協会の要望を受け、地元企業経営者らでつくる豊橋ゴールデンロータリークラブが協力した。
当日は、眼科医による視力検査や診察が実施された。子どもたちの目の状態を確認し、必要に応じて今後の受診や対応につなげる狙いがある。
神谷馨会長は、今後も学校と連携し、解決できる課題があれば支援を考えたいとの考えを示している。
愛知県全体では人口減少という大きな転換点を迎えた。東三河でも、若い世代の定着、雇用、教育、外国人住民との共生が、今後の地域運営に欠かせないテーマになる。
今回の豊橋での取り組みは、人口減少時代の地域において、企業団体が教育と生活支援にどう関われるかを示す一例となった。
数字の上では人口が減っている。
しかし、地域を支える力は、行政だけではない。
豊橋で行われた視力検査は、地元企業、NPO、学校がつながり、子どもたちの学びと生活を支える取り組みとして、人口減少時代の地域づくりを考えるうえで重要な動きといえる。
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