東海大山形高 元女子陸上部員が顧問と学校法人を提訴 「顔も見たくない」発言、不登校めぐり指導といじめ対応問う

東海大山形高校の元女子陸上部員が顧問の不適切指導といじめ対応をめぐり提訴した問題を伝える報道アイキャッチ

週刊TAKAPI編集部/デスク:成田

山形市の東海大山形高校をめぐり、元女子生徒が陸上部顧問の不適切な指導や、部活動内でのいじめ対応の不十分さにより不登校状態に陥ったとして、顧問と学校法人に損害賠償を求めて提訴したことが分かった。部活動の現場で何が起き、学校側はどこまで把握し、対応していたのか。裁判では、指導の限界と学校の安全配慮義務が正面から問われることになる。

原告側の主張によると、問題となった出来事は2024年8月に発生した。元生徒は当時、同校の陸上部に所属していたが、顧問から「やる気がないなら帰れ。顔も見たくない」といった強い言葉を浴びせられたという。その後、十分な指導を受けられなくなり、精神的な負担が強まったとしている。元生徒は医療機関を受診する状態となり、不登校につながったと訴えている。

顧問の言動については、学校側がけん責処分を行っていたとされる。原告側は、この処分があったことを踏まえ、顧問の発言や対応が教育的指導の範囲を超えていたと主張しているとみられる。今後の裁判では、顧問の発言内容、発言に至った経緯、その後の指導状況、元生徒へのフォローの有無が焦点になる。

一方、原告側は、部活動内での無視や仲間外れなどのいじめ行為も不登校の要因だったと指摘している。複数の部員との関係、部内での孤立、学校側の把握時期、相談後の対応がどこまで適切だったのかも争点となる。いじめがあったかどうかだけでなく、学校が被害を訴える生徒の状況をどう評価し、どのような支援策を講じたのかが問われる。

学校法人側は、調査の結果として「総合的にいじめと認定するには至らなかった」とする立場を示し、請求の棄却を求めているとされる。つまり、裁判は「原告側が訴えるいじめ・不適切指導」と、「学校側の調査・判断」の食い違いをめぐる構図になっている。

部活動は、競技力の向上だけでなく、生徒の成長や人間関係を育む場でもある。しかし、顧問の指導が強い叱責や排除的な対応に傾けば、生徒に深刻な心理的負担を与える可能性がある。特に、部活動内で孤立や無視が重なった場合、生徒にとって学校そのものが安全な場所ではなくなる。

今回の訴訟で注目されるのは、顧問個人の言動だけではない。学校法人が、部活動内の人間関係や顧問の指導をどこまで管理できていたのか。相談や不登校の兆候を把握した時点で、組織として対応したのか。顧問任せにせず、第三者的な視点で事実確認や支援を行ったのかが重要になる。

近年、部活動をめぐる不適切指導やいじめ対応をめぐり、学校側の責任が争われるケースは各地で相次いでいる。勝利や記録を目指す現場であっても、生徒の人格や心身の安全が軽視されてはならない。裁判では、東海大山形高校の陸上部で起きたとされる一連の経緯について、顧問の指導、学校法人の調査、いじめ認定の妥当性が詳しく審理される見通しだ。

記事注記:
本記事は、訴状内容に関する報道、学校法人側の主張に関する報道、各社報道をもとに構成しています。訴訟は係争中であり、原告側・学校法人側双方の主張は裁判で今後審理されます。現時点で不法行為や学校側の責任が確定したものではありません。続報が入り次第、追記・更新します。

編集部まとめ

今回の裁判で問われるのは、顧問の発言だけではありません。元女子生徒が訴える不適切指導、部活動内での無視や仲間外れ、学校法人のいじめ判断、不登校に至るまでの支援体制が一体として争点になります。学校側は「総合的にいじめと認定するには至らなかった」として請求棄却を求めていますが、裁判では、調査の妥当性や生徒への配慮がどこまで尽くされたのかが焦点になります。

Q1. 東海大山形高校の訴訟では何が問題になっていますか?
A. 元女子陸上部員が、顧問の不適切な指導や部活動内のいじめ対応の不十分さにより不登校になったとして、顧問と学校法人に損害賠償を求めています。

Q2. 顧問のどのような発言が問題視されていますか?
A. 原告側は、顧問から「やる気がないなら帰れ。顔も見たくない」といった強い言葉を浴びせられたと主張しています。

Q3. 学校法人側はどのように主張していますか?
A. 学校法人側は、調査の結果として「総合的にいじめと認定するには至らなかった」とし、請求の棄却を求めているとされています。

Q4. 裁判の焦点は何ですか?
A. 顧問の指導が教育的指導の範囲を超えていたか、学校がいじめや不登校の兆候を適切に把握・対応していたかが焦点です。

Q5. 今後の注目点は何ですか?
A. 顧問の発言内容、けん責処分の経緯、学校法人の調査の妥当性、元生徒への支援体制、いじめ認定の判断が注目されます。

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