千葉県袖ケ浦市の病院で、認知症のある90歳の男性患者に暴行を加えてけがを負わせたとして、木更津署は、同市に住む看護助手の男を傷害の疑いで逮捕した。
逮捕されたのは、「袖ケ浦さつき台病院」に勤務する看護助手、山口勇太容疑者(30)。
顔を複数回殴り、腹部にも暴行か
千葉県警によると、山口容疑者は7月29日午後6時54分ごろから同59分ごろまでの間、病室内で男性患者の顔を複数回殴るなどし、けがを負わせた疑いが持たれている。報道では、顔を左手で数回殴ったほか、腹部を肘で殴ったとされている。
男性は軽傷とされ、顔にはあざが確認された。詳しい診断名や治療期間などは明らかにされていない。
病室のカメラ映像から発覚
事件が発覚したのは8月3日。病院関係者が男性患者の顔にあざがあることに気付き、病室内のカメラ映像を確認したところ、山口容疑者が患者をたたく様子が記録されていたという。
病院側から警察に通報があり、捜査を進めた木更津署が8月4日、山口容疑者を逮捕した。
「かみつかれ、怒りに任せて暴力を振るった」
警察の調べに対し、山口容疑者は、おむつ交換をしようとした際に男性患者から手をかまれ、抵抗されたことに腹を立てたという趣旨の説明をしている。
そのうえで、「怒りに任せて暴力を振るった」と容疑を認めているという。
木更津署は、暴行に至った経緯や当時の介助状況などを詳しく調べている。病院による公式な説明や、職員の処分、再発防止策については、現時点で明らかになっていない。
編集部まとめ
認知症のある患者は、周囲の状況を理解できない不安や混乱から、介助を拒んだり、職員に抵抗したりする場合がある。しかし、患者から抵抗を受けたことが、暴力を正当化する理由にはならない。
今回の事件では、患者の顔のあざに気付いた病院関係者がカメラ映像を確認し、警察に通報した。早期発見につながった一方、医療機関には事件発生後の対応だけでなく、職員の負担を把握する仕組みや、複数人で介助できる人員配置、認知症患者への対応研修など、暴力を未然に防ぐ体制の検証が求められる。
逮捕は有罪を確定するものではない。今後の捜査によって、当時の状況や詳しい経緯が明らかにされることになる。
週刊TAKAPI編集部/成田
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