【続報・栃木】新鹿沼駅で作業員4人死亡 見張り員が特急に「進入可能」の合図 県警が45人態勢で捜査

東武日光線・新鹿沼駅で除草作業中の作業員4人が死亡した鉄道事故を伝える週刊TAKAPIの報道アイキャッチ

栃木県鹿沼市の東武日光線・新鹿沼駅構内で2026年8月20日午前、除草作業中の男性作業員4人が特急「スペーシアX2号」にはねられ死亡した事故で、事故直前、現場近くの列車見張り員が運転士に対し、列車の進入が可能であることを示す合図を出していたことが分かった。

一方、東武鉄道は会見で、中継見張り員と列車見張り員について「意思疎通ができる状態ではなかった」と説明している。栃木県警は8月21日、45人態勢の特別捜査班を設置し、業務上過失致死容疑を視野に安全確認の手順や情報伝達の経緯を調べている。

20日午前10時45分ごろ 除草作業中の4人死亡

事故は8月20日午前10時45分ごろ、新鹿沼駅1番ホームの上り線で発生した。

東武日光発浅草行きの上り特急「スペーシアX2号」が、線路上で除草作業をしていた男性作業員4人と接触した。4人はいずれも病院に搬送されたが、その後、死亡が確認された。

列車は6両編成で、乗客と乗務員にけがはなかった。

特急は時速約50キロで駅構内に進入

東武鉄道への取材では、事故を起こした特急は時速約50キロで駅構内に進入していた。

運転士は、現場近くの列車見張り員が旗を振る合図を確認し、警笛を鳴らした後に駅へ進入したと説明している。

その後、線路内に作業員がいることを確認し非常ブレーキをかけたが、接触を避けられなかった。

中継見張り員と「意思疎通ができる状態ではなかった」

事故当時、現場では列車の接近を確認するため、複数の見張り員が配置されていた。

東武鉄道によると、事故現場から約300メートル離れた場所に「中継見張り員」、現場付近には「列車見張り員」が配置されていた。

しかし東武鉄道は会見で、事故当時について「意思疎通ができる状態ではなかった」と説明している。

なぜその状態になったのかについては、東武鉄道自身も確認を進めている段階としている。

列車見張り員は「列車接近了解合図」

運転士は事故直前、現場近くの列車見張り員から「列車接近了解合図」を受けたと説明している。

東武鉄道の会見では、この合図は作業員の退避を確認したうえで出すものと説明されている。

一方で、事故では4人が線路内に残っていた。

東武鉄道側も、列車見張り員が「何をもって了解合図を出したのか」について、現時点では把握していないとしている。

現場はホーム下に十分な退避空間がない場所

事故現場の状況も調査対象となっている。

東武鉄道の会見では、死亡した4人はホーム下付近で作業していたと説明されている。

現場については、ホーム下部に作業員が十分に身をかわすことのできる空間が乏しい場所だったとの報道もあり、作業場所の設定や退避方法を含め、安全管理が適切だったかどうかも確認が必要となる。

接近時の警笛「2回のはずが1回」も確認へ

8月21日夜には、列車接近時の警笛について新たな情報も明らかになった。

東武鉄道への取材によると、作業中に列車が接近する場合、運転士は2段階で警笛を鳴らす運用だったが、事故時には1回しか鳴らされていなかったという。

この点と事故との因果関係は現時点では明らかになっていない。

県警は見張り員間の情報伝達、安全確認、運転士への合図、警笛、非常ブレーキなど事故直前の一連の状況を確認している。

栃木県警が45人態勢の特別捜査班

栃木県警は8月21日、事故について45人態勢の特別捜査班を設置した。

業務上過失致死容疑を視野に、当時の作業員や見張り員、関係者から事情を聴き、安全確保の手順や事故直前の対応を調べている。

現時点で、特定の関係者について刑事責任が確定したわけではない。

国交省は東武鉄道に警告文書

国土交通省関東運輸局は事故当日の8月20日、東武鉄道に警告文書を発出した。

事故を受け、安全確保や再発防止に必要な措置を講じるよう求めている。

また、運輸安全委員会も鉄道事故として調査を開始しており、警察による刑事捜査とは別に、事故発生の経緯や安全管理体制を調べている。

編集部まとめ

新鹿沼駅で発生した4人死亡事故では、事故当時、複数の見張り員が配置されていた一方、東武鉄道は「意思疎通ができる状態ではなかった」と説明している。

また、線路内に作業員が残っている中で、列車側には「列車接近了解合図」が出されていたことも確認されている。

さらに、特急が時速約50キロで駅構内に進入していたことや、警笛が通常の2段階ではなく1回だったことも明らかになった。

県警と運輸安全委員会は今後、見張り員間の連絡、退避確認、作業場所、安全管理、列車側への合図などを含め、事故発生までの経緯を調べる。

週刊TAKAPI編集部:松本

特記事項

本記事は2026年8月22日午前2時時点までに確認できた東武鉄道の会見内容、栃木県警の捜査情報、国土交通省関東運輸局の対応、運輸安全委員会の事故調査情報などを基に構成した。

事故原因、関係者の過失の有無、刑事責任については現在も捜査・調査中であり、確定していない。

東武鉄道による「意思疎通ができる状態ではなかった」との説明についても、その具体的な原因や責任の所在は現段階で明らかになっていない。

新鹿沼駅4人死亡事故で判明していること

2026年8月20日午前10時45分ごろ、東武日光線・新鹿沼駅構内で除草作業をしていた男性作業員4人が特急「スペーシアX2号」にはねられ死亡した。

事故当時、列車接近を確認する複数の見張り員が配置されていたが、東武鉄道は中継見張り員と列車見張り員について「意思疎通ができる状態ではなかった」と説明している。

運転士は列車見張り員から列車接近了解合図を確認して駅へ進入しており、県警は45人態勢の特別捜査班を設置して業務上過失致死容疑を視野に捜査している。

Q新鹿沼駅の事故はいつ起きましたか?
A2026年8月20日午前10時45分ごろ、栃木県鹿沼市の東武日光線・新鹿沼駅構内で発生しました。
Q事故では何人が死亡しましたか?
A線路内で除草作業をしていた男性作業員4人が死亡しました。
Q事故を起こした列車は何ですか?
A東武日光発浅草行きの上り特急「スペーシアX2号」です。事故当時、列車は時速約50キロで駅構内に進入していたとされています。
Q見張り員の連携に問題があったのですか?
A東武鉄道は、中継見張り員と列車見張り員について「意思疎通ができる状態ではなかった」と説明しています。ただし、なぜその状態になったのかや事故との具体的な因果関係は調査中です。
Q警察は何を調べていますか?
A栃木県警は45人態勢の特別捜査班を設置し、業務上過失致死容疑を視野に、見張り員間の情報伝達、作業員の退避確認、列車への合図、安全管理など事故発生までの経緯を調べています。

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