東京都多摩市は9月7日、市民経済部に所属する37歳の主事を、地方公務員法に基づく戒告の懲戒処分としたと発表した
市によると、職員は担当していた複数の業務について、再三にわたり注意や指導を受けていたにもかかわらず事務処理を怠り、長期間にわたって未処理のまま放置していたという
市は、この事務遅滞によって市民に不安や負担を与え、公務運営にも支障が生じたとしている
再三の注意・指導を受けても未処理
多摩市が公表した処分内容によると、対象となったのは市民経済部の37歳の主事
問題となったのは、一つの事務処理の遅れではない
市の発表では「担当していた複数の業務」について事務処理を怠っていたとされ、さらに職員はそれ以前から「再三にわたり注意及び指導」を受けていた
それでも改善されず、複数の業務が長期間にわたって未処理のまま放置されたという
市は具体的な未処理期間や業務の件数、どのような業務だったのかについて、今回の公表資料では明らかにしていない
市民に「不安や負担」 公務運営にも支障
今回の問題で見過ごせないのは、単なる内部的な事務遅延にとどまらなかった点だ
多摩市は処分理由の中で、未処理の結果について「市民に不安や負担を与えるとともに、公務運営に支障を生じさせた」と説明している
行政の事務処理は、市民から見れば申請や相談、その後の行政判断など生活に直結する場合もある
一方、今回の発表だけでは、未処理となった業務の内容や対象となった市民の人数、具体的にどのような負担が発生したのかまでは分からない
処分の事実だけでなく、影響の範囲についてどこまで明らかにするのかも今後の焦点となる
地方公務員法に基づき「戒告」
多摩市は9月7日付で、この職員を戒告の懲戒処分とした
処分の根拠として市が挙げているのは、地方公務員法第29条第1項第1号と第3号
市は今回の行為を「法令等違反、非違行為」として処分している
戒告は地方公務員法上の懲戒処分の一つで、市は今回、職員が地方公務員として求められる適正な事務処理を怠ったと判断した
阿部裕行市長「信頼を著しく損なう」
阿部裕行市長も今回の処分についてコメントを発表した
市長は、職員が長期間にわたり事務処理を放置し、複数の事務遅滞を発生させたことについて、市民の信頼を著しく損なうものだとした上で謝罪
地方公務員として責務を果たすべき立場にありながら適正な事務処理を怠ったとして、厳正に処分したと説明している
また、服務規律の徹底と適正な事務執行の確保を進め、市民からの信頼回復に取り組むとしている
「長期間」とはどれほどだったのか
今回の公表で残るのが、事務遅滞の具体像だ
市自身が「長期間にわたり未処理のまま放置」と表現し、「再三にわたり注意及び指導を受けていた」と説明している以上、一定期間にわたって問題を把握しながら改善に至らなかった経緯があったことになる
では、最初の遅延はいつ発生したのか
上司が問題を把握したのはいつだったのか
注意や指導は何回行われたのか
未処理となった業務は何件あり、市民への影響はどの程度だったのか
そして、なぜ長期間にわたる未処理を組織として解消できなかったのか
職員個人の処分だけでは見えてこない部分もある
再発防止を考えるのであれば、こうした管理・チェック体制を含めた経緯の検証も必要になりそうだ
週刊TAKAPI 編集部/鈴木
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