三重県教育委員会は、児童ポルノ禁止法違反の疑いで逮捕され、9月18日付で懲戒免職とした公立小学校の元講師について、県公式サイトで「鈴木敬介(38)」と氏名を公表した。
県教委が9月19日に公開した「教職員の懲戒処分について」では、被処分者を「公立小学校 講師 鈴木 敬介(男性38歳)」と記載し、地方公務員法第29条第1項第1号と第3号に基づき免職としたことを明らかにしている。
週刊TAKAPIは18日、県内の公立小学校に勤務する38歳男性講師が懲戒免職となったことを報じていた。前報では氏名を掲載していなかったが、今回、任命権者である県教委が懲戒処分の公式公表で実名を明記したことを受け、続報として氏名を掲載する。
県教委が「鈴木敬介」と実名公表
県教委によると、鈴木敬介元講師は8月6日、児童ポルノ画像を所持することが違法であると認識しながら、18歳未満の女児の性的な画像をインターネット上の違法ウェブサイトから取得し、自身の端末に保存していたとして、児童ポルノ禁止法違反の疑いで逮捕された。
県教委はこの事案について、教育公務員としての服務上の責任を問う形で、9月18日付で懲戒免職とした。
一方、県教委の公表では勤務していた学校名は明らかにしておらず、「公立小学校」としている。
氏名は逮捕時にも報道 今回は県教委が公式公表
鈴木元講師の氏名自体は、今回初めて公になったものではない。
8月6日の逮捕時には、複数の報道機関が実名で報じていた。
今回の新たな点は、警察発表や逮捕報道ではなく、任命権者である三重県教委自身が、懲戒免職となった被処分者として公式ページに実名を掲載したことにある。
週刊TAKAPIでは、県教委による公式公表を確認したうえで、今回の続報から実名表記とする。
刑事手続きと懲戒免職は別
前報で伝えた通り、鈴木元講師は8月26日に処分保留で釈放されたと報じられている。週刊TAKAPIの前報時点では、その後の刑事手続きの最終的な処分は明らかになっていなかった。
処分保留での釈放は、それ自体で不起訴や無罪が確定したことを意味しない。
今回の懲戒免職は、刑事裁判の有罪判決とは別に、任命権者である県教委が教育公務員としての責任を判断して行った行政上の処分となる。
県教委は処分根拠として、地方公務員法第29条第1項第1号と第3号を挙げている。
県教委「児童の権利を著しく侵害する犯罪行為」
今回の県発表では、処分内容だけでなく、今後の対応についても具体的に示している。
県教委は、児童生徒の健全な育成を担う教職員による今回の行為について、教育公務員として到底認められない行為であり、極めて重く受け止めているとの認識を示した。
また、児童ポルノ画像の所持について、児童の権利を著しく侵害する犯罪行為で、教育公務員としての職責に根本から反する極めて悪質な行為と位置づけた。
全教職員に「児童生徒性暴力等」との認識徹底へ
県教委は今後、全教職員に対し、児童ポルノ画像の所持が「児童生徒性暴力等」に該当するとの認識を深めさせるとしている。
あわせて関連法令への理解を促し、児童生徒への性暴力根絶を図る方針を示した。
単に今回の被処分者を免職として終えるのではなく、全教職員を対象とした法令理解と性暴力防止の徹底まで対応範囲を広げる形だ。
今年度、不祥事相次ぐ 市町教委と県立学校に綱紀粛正
県教委は、今年度に教職員の不祥事が続いていることも問題視している。
県内の各市町教育委員会と各県立学校に対して、改めて職員の綱紀粛正を徹底する方針を示した。
さらに各学校では、校長のリーダーシップのもと、正規・非正規など職種や勤務形態を問わず、学校に勤務するすべての職員に今回の事案を周知するとしている。
「他人事」にさせない 全職員に自らの言動を振り返らせる
県教委が今回の再発防止で強調しているのは、単なる通知や情報共有で終わらせないことだ。
県教委は、今回の事案を「他人事」や「一部の職員の問題」として受け止めることがないよう、それぞれの職員が当事者意識を持ち、自分自身の言動を振り返る機会とすることを徹底するとしている。
県教委としては、個別の懲戒処分に加え、学校組織全体で性暴力や服務規律への認識を改めて確認する方針を明確にした形だ。
同日、酒気帯び運転の小学校教諭も停職6カ月
県教委は9月18日付で、鈴木元講師とは別に、津市立南が丘小学校の28歳男性教諭を酒気帯び運転を理由に停職6カ月としている。
県の発表によると、男性教諭は4月28日、飲食店で中ジョッキのビールを7杯程度飲んだ後、自家用車内で約6時間仮眠。アルコールが抜けたと自己判断して運転したが、警察官による呼気検査で1リットル当たり0.22ミリグラムのアルコールが検出された。
この事案を受け、県教委は「三重県飲酒運転0(ゼロ)を目指す条例」を踏まえ、全教職員に飲酒運転根絶を改めて徹底するとしている。
鈴木元講師の事案とは別件であり、両者は区別して扱う必要がある。
処分だけでなく「全職員への徹底」まで示した県教委
前報では、38歳男性講師の懲戒免職と刑事手続きの違いを中心に伝えた。
今回、県教委が正式な処分内容を公開したことで、鈴木敬介元講師の氏名だけでなく、県教委が今後どのような対応を取るのかも明確になった。
県教委は、児童ポルノ画像の所持を児童生徒性暴力等に当たるものとして全教職員の認識を深め、関連法令の理解を促すとしている。
加えて、不祥事が相次いでいることを踏まえ、市町教育委員会や県立学校に綱紀粛正を求め、各学校の全職員に事案を周知。単なる伝達で終わらせず、自らの行動を振り返らせるところまで求めている。
懲戒免職という個人への処分に加え、県内の教育現場全体で再発防止をどう実効性のあるものにできるかが今後の焦点となる。
編集部まとめ
三重県教委が今回明らかにしたのは、鈴木敬介元講師を懲戒免職とした事実だけではない。
児童ポルノ画像の所持について、児童の権利を著しく侵害し、教育公務員としての職責に根本から反する行為と位置づけ、全教職員に関連法令の理解と児童生徒への性暴力根絶を徹底する方針を示した。
さらに、今年度に不祥事が続いているとして、市町教育委員会と県立学校に綱紀粛正を求め、学校で働くすべての職員に事案を共有する。
今後は、この方針が通知や研修だけにとどまらず、各学校でどのように実施され、その効果を県教委がどう確認していくのかが検証点となる。
週刊TAKAPI編集部/成田
特記事項
本記事は、三重県教育委員会が2026年9月19日に公表した「教職員の懲戒処分について」と、週刊TAKAPIが9月18日に掲載した前報を基に構成しています。
三重県教委は鈴木敬介元講師を9月18日付で懲戒免職としています。一方、児童ポルノ禁止法違反については逮捕時の容疑であり、刑事責任の最終的な判断とは区別して記載しています。
氏名は8月の逮捕時にも報道されていましたが、本記事では県教委が懲戒処分の公式公表で本人氏名を明記したことを受け、続報として実名を掲載しています。
県教委の公表では、鈴木元講師が勤務していた小学校名は明らかにされていません。

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