【新潟】有明こども園で園児虐待11件 2023年にも同じ保育教諭で不適切保育、市が改善勧告

新潟市西区の有明こども園で計11件の虐待が認定され、市が改善勧告を出した問題を伝える週刊TAKAPIの報道アイキャッチ

新潟市西区の認定こども園「有明こども園」で、保育教諭1人による複数の園児への行為など計11件を新潟市が虐待と認定し、改善勧告を出していたことが分かった。

11件の内訳は、保育教諭による9件と、園長が適切な対応を取らなかった2件。同園では2023年にも、今回の保育教諭による事案を含む複数の不適切保育が確認され、市から指導を受けていた。

行政指導後に同じ保育教諭をめぐる問題が再び確認され、今回は園長の対応についても虐待認定に含まれた。焦点は、個人の行為だけでなく、2023年の指導後に園と運営法人の管理・監督がどう機能していたかにある。

複数園児への行為9件 園長の不対応も2件認定

園を運営する社会福祉法人「新潟市有明福祉事業協会」によると、保育教諭1人が2025年度から2026年6月までの間、複数の園児に対し、強く押さえつける、腕をねじる、叩く、食べ物を口に押し込むなどの行為をしていた。

押さえつけられた園児に、あざができたケースもあったとされる。

新潟市は8月3日、保育教諭による9件と、園長が適切な対応を取らなかった2件の計11件を虐待と認定し、改善勧告を通知した。

ここで注意が必要なのは、9件すべてが「あざができるほど押さえつけた」事案という意味ではないことだ。公表されているのは複数の行為の類型で、個々の9件の具体的な内訳までは現時点で明らかになっていない。

当該保育教諭は現在、保育業務から外れている。法人の聞き取りに対し、「感情のコントロールができていなかった」と話しているという。

園長は何を把握し、いつ対応しなかったのか

今回、市が虐待と認定した11件のうち2件は、園長による直接的な行為ではなく、適切な対応を取らなかったことに関するものだ。

ただ、公開情報では、園長が問題をいつ把握したのか、どの段階でどのような対応を取らなかったのか、その具体的な内容は示されていない。

再発防止策を検証するうえでは、この2件の詳細が重要になる。

2023年にも同じ保育教諭を含む不適切保育

有明こども園では2023年にも、今回の保育教諭による事案を含む複数の不適切保育が確認され、新潟市から指導を受けていた。

今回初めて当該保育教諭をめぐる問題が把握されたわけではない。

2023年の指導後、園側が当該保育教諭にどのような指導や研修を実施したのか、保育現場での行動をどのように確認していたのか、運営法人が改善状況をどう監督していたのかは、現時点の公開情報では十分に確認できていない。

なお、2023年7月には同じ新潟市西区の「私立認可保育園」で別の不適切保育事案が報じられている。この事案では1歳未満の園児への不適切な対応が問題となり、当該保育士は依願退職した。有明こども園は新潟市の施設情報上「私立認定こども園」であり、現時点の公開情報から、この2023年7月報道の事案と有明こども園の2023年事案を結びつける根拠は確認できない。

2023年の指導から今回の改善勧告まで

  • 2023年 有明こども園で、今回の保育教諭による事案を含む複数の不適切保育が確認され、新潟市が指導。
  • 2025年度~2026年6月 同じ保育教諭が複数の園児に対し、押さえつける、腕をねじる、叩く、食べ物を口に押し込むなどの行為をしたとされる。
  • 2026年8月3日 新潟市が保育教諭による9件と園長の不対応2件の計11件を虐待と認定し、改善勧告。
  • 9月17、18日 園が保護者説明会を開催。18日の説明会後、運営法人会長が園の管理体制や法人の監督を含めて改善に取り組む考えを示した。

この時系列からは、2023年の行政指導後に、同じ保育教諭をめぐる問題が再び確認され、今回は管理側の対応も虐待認定に含まれたことが分かる。

法人会長「管理体制、法人の監督も含め改善」

園は9月17日と18日の夜に保護者説明会を開催した。

18日の説明会後、運営法人の熊倉淳一会長は、園の管理体制や法人による監督、園への支援体制を含め、法人全体で改善に取り組む考えを示した。

運営法人側も、今回の問題を当該保育教諭個人だけの問題ではなく、園の管理と法人の監督を含む問題として受け止めていることになる。

編集部まとめ

今回、今後新潟市に確認すべき点は3つに絞られる。

①2023年に有明こども園へ行った指導の具体的な内容と、園側から提出された改善策
②今回虐待認定された「園長の不対応2件」について、園長が問題を把握した時期と具体的な対応経過
③8月3日の改善勧告で求めた改善内容、報告期限・履行期限と、その後の市による確認方法

2023年に一度指導を受けた後、同じ保育教諭をめぐる問題が再び確認された以上、今回問われるのは個人の行為だけではない。

行政指導後の改善策が実行されていたのか。園、運営法人、市のそれぞれが、その後の状況をどこまで確認していたのか。この3点を明らかにすることが、再発の経緯を検証するうえで重要になる。

週刊TAKAPI編集部/松本

特記事項

本記事は2026年9月19日時点で確認できる公開情報を基に構成しています。

新潟市が虐待と認定した11件は、保育教諭による9件と、園長が適切な対応を取らなかった2件です。個々の9件について、どの行為が何件あったのかという詳細は公開情報では確認できていません。

2023年7月に報じられた新潟市西区の別の私立認可保育園における不適切保育事案と、有明こども園で2023年に確認された事案との関連は確認できていません。

また、2023年の有明こども園への具体的な指導内容、今回の改善勧告全文、被害を受けた園児の実人数、改善勧告の履行期限については、現時点の公開情報では確認できていません。

改善勧告は行政上の措置であり、刑事責任の有無とは区別する必要があります。

Q新潟市が虐待と認定したのは何件ですか?
A計11件です。保育教諭による9件と、園長が適切な対応を取らなかった2件です。
Q保育教諭はどのような行為をしたとされていますか?
A複数の園児に対し、強く押さえつける、腕をねじる、叩く、食べ物を口に押し込むなどの行為が確認されたとされています。9件それぞれの詳しい内訳は明らかになっていません。
Q有明こども園では2023年にも問題があったのですか?
Aはい。今回の保育教諭による事案を含む複数の不適切保育が確認され、新潟市から指導を受けていたと報じられています。
Q2023年7月に報道された西区の不適切保育と同じ園ですか?
A現時点で同じ事案と確認できる根拠はありません。2023年7月に報じられた事案は「私立認可保育園」とされ、有明こども園は「私立認定こども園」です。
Q今後、市に確認すべきポイントは何ですか?
A2023年の指導内容、園長の不対応2件の具体的な経緯、今回の改善勧告で求めた改善内容と履行期限が主な確認点です。

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