愛知県豊橋市の豊橋市自然史博物館で21日、特別企画展「ポケモン天文台」が開幕した。豊橋会場では新たに、約4億7000万年前の地層から発見された「隕石の化石」Österplana 017(Ark 017)の展示が始まった。豊橋市によると、これまで一度も一般公開されたことがなく、豊橋での展示が世界初公開となる。
約4億7000万年前の「隕石の化石」、豊橋から世界初公開
週刊TAKAPIの調べによると、豊橋市は21日午前8時、Ark 017を「ポケモン天文台」の豊橋会場から公開すると発表した。
Ark 017は、オルドビス紀の約4億7000万年前の海で堆積した石灰岩の中に残された「隕石の化石」。米国・シカゴのフィールド自然史博物館(Field Museum)が所蔵し、ブロードー家(Boudreaux Family)から寄贈された標本だ。
特徴的なのは、一枚の石の中に宇宙から飛来した隕石だけでなく、当時の海に生息していたオウムガイの仲間の化石も残されている点だ。
豊橋市の公表資料では、標本は幅39センチ、奥行き25.3センチ、厚さ3センチで、重さは9キロ。隕石は標本右中段にある丸く明るい部分の中心付近に褐色の塊として残り、オウムガイの仲間の化石は左下から右上へ伸びる構造として確認できるとしている。
なぜ「隕石の化石」になったのか
市の発表では、Ark 017と同じ年代の地層から発見された「隕石の化石」の研究について、隕石のもとになった天体が大きな衝撃によって壊れ、その後、隕石として約10万~20万年をかけて地球へ到達したと推定されているとしている。
つまり、この一枚の石には、約4億7000万年前の地球上に存在した生物の痕跡と、宇宙から飛来した物質が同時に残されていることになる。
豊橋市は今回の標本について、これまで一度も一般公開されたことがなく、「ポケモン天文台」豊橋会場での展示が世界初公開になるとしている。
なお、「世界初公開」は豊橋だけで展示されるという意味ではない。市によると、豊橋会場での公開終了後もArk 017は「ポケモン天文台」とともに全国を巡回し、各会場で展示される予定だ。
「ポケモン天文台」も21日開幕
Ark 017が公開される特別企画展「ポケモン天文台」も21日、豊橋市自然史博物館で開幕した。
「ポケモン天文台」は、ゲーム「ポケットモンスター」シリーズに登場するポケモンのさまざまな生態と照らし合わせながら、月や太陽、遠くの銀河など宇宙の不思議を学ぶ企画展。
豊橋市自然史博物館と自然科学研究機構・国立天文台が主催し、株式会社ポケモンが特別協力。NHKプロモーションが制作協力、NHKアートが展示制作を担当し、宇宙航空研究開発機構(JAXA)も協力している。
豊橋市自然史博物館によると、今回の企画展は豊橋市の市制施行120周年記念事業でもある。豊橋市は1906年8月1日に市制を施行し、今年8月に120周年を迎えた。
会場は「のんほいパーク」、12月6日まで
豊橋会場は、豊橋総合動植物公園「のんほいパーク」内にある豊橋市自然史博物館の特別企画展示室。開催期間は9月21日から12月6日までとなっている。
通常の開館時間は午前9時から午後4時30分まで。9月21日は開場式開催のため、一般観覧は午前10時から始まった。
9月のナイトZOO開催日は午後5時から午後9時にも観覧でき、10月から12月の土日祝日は午後9時まで開館時間が延長される。
当日券は大人1000円、小・中学生300円、未就学児無料。Webチケットは大人840円、小・中学生250円で、別途のんほいパークへの入園が必要となる。
豊橋の自然史博物館、直前には来館2000万人
開催地となった豊橋市自然史博物館は、1988年5月に開館した。豊橋市の発表では、「ポケモン天文台」開幕直前の9月12日に累計来館者数2000万人を達成している。
また、同館では2022年に「ポケモン化石博物館」を開催しており、市によると約14万人が来場した。
今回の「ポケモン天文台」は全国では4会場目で、中部地方より西の地域では豊橋が初の開催地となる。
ポケモンと宇宙を組み合わせた企画展に、約4億7000万年前の地球と宇宙の歴史を同時に残す実物標本が加わった。豊橋はそのArk 017が一般に公開される最初の場所となった。

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