【東京】「放置すると火事」高齢者に不要な給湯器交換を契約させたか 設備会社関係者8人逮捕、被害22億円規模

ガス給湯器の点検を装い高齢者に不要な交換契約を結ばせた疑いで設備会社の実質経営者ら8人が逮捕された事件

ガス給湯器の点検を装い、高齢者に「放置すると火事になる」などとうその説明をして、本来必要のない機器交換を契約させた疑いで、警視庁は設備会社の実質経営者ら8人を逮捕した。

逮捕されたのは、「大安設備」の実質経営者・糠信秀企容疑者(36)と、幹部の平敦公容疑者(34)ら8人。

警視庁によると、8人は2025年、東京都や広島県に住む70代から80代の男女4人に対し、ガス給湯器などを交換する必要がないにもかかわらず、

「一酸化炭素が基準値の10倍の数値」
「放置すると火事になる」

などとうそを告げ、交換契約を結ばせた疑いが持たれている。

警視庁は8人の認否を明らかにしていない。

「放置すると火事」 設備への不安あおり契約か

今回の逮捕容疑で問題となっているのは、単に高額な給湯器を販売したことではない。

警視庁は、実際には交換の必要がないにもかかわらず、設備に重大な危険があるよう装って契約させた疑いがあるとみている。

「一酸化炭素が基準値の10倍」など、専門知識がなければその場で真偽を判断しにくい説明をしたうえで、「放置すると火事になる」と危険性を強調していたとされる。

警視庁は、点検を入り口にして契約へ誘導した一連の経緯を詳しく調べている。

東京と広島の70~80代男女4人が逮捕容疑の対象

今回の逮捕容疑で対象となったのは、東京都と広島県に住む70代から80代の男女4人。

8人は、この4人に対し、本来交換する必要がなかったガス給湯器などについて虚偽の説明を行い、契約させた疑いが持たれている。

一方、報じられている**「約22億円」**は、今回の4人だけに関する被害額ではない。

警視庁は、現在の会社だけでなく前身会社を含めた一連の契約についても捜査しており、被害総額が約22億円に上る可能性があるとみている。

103歳の高齢者も 認知症・視覚障害のある人が対象のケース

一連の契約では、103歳の高齢者が対象となったケースもあったという。

また、認知症のある人や視覚障害のある人を対象としたケースも確認されているとされる。

ただし、今回確認されている情報から、すべての被害者に認知症や障害があったということではない。

また、年齢や障害の有無を基準に対象者を選別していたと警視庁が正式に認定したとの情報も、現時点では確認できていない。

確認されているのは、極めて高齢の人や、認知症・視覚障害のある人が契約対象となったケースが含まれていたという点だ。

前身会社を含め被害約22億円か

警視庁は、糠信容疑者らによる一連の契約について、前身会社を含め捜査を進めている。

被害総額は約22億円に上る可能性があるとみられている。

ただし、約22億円すべてについて、今回逮捕された8人による犯罪被害として刑事責任が確定しているわけではない。

今回の逮捕容疑となった4人への契約と、警視庁が現在捜査しているそれ以外の契約は分けて見る必要がある。

今後は、対象となった契約件数や被害者数、契約金額の全体像がどこまで明らかになるかが焦点となる。

警視庁「摘発逃れで会社名変更」の可能性を捜査

会社名の変更についても捜査が進められている。

警視庁は、糠信容疑者らが摘発を免れる目的で会社名を変更していた可能性があるとみている。

ただし、これは現時点での捜査側の見立てだ。

会社名を変更した具体的な時期や回数、前身会社と現在の「大安設備」との法人上・営業上の関係、8人それぞれがどの程度関与していたのかなど、詳細は明らかになっていない。

今後は、会社名変更の経緯と営業活動の継続性も捜査の重要なポイントとなる。

点検を入り口にした契約手口

今回の容疑では、まずガス設備の「点検」を入り口にしている点が特徴となっている。

その上で、

「危険な数値が出ている」
「このままでは火事になる」

などと説明し、給湯器などの交換契約につなげた疑いが持たれている。

警視庁は、営業担当者がどのような説明をするよう指示されていたのか、契約を取るためのマニュアルや組織的な指示が存在したのかについても調べるとみられる。

現時点で具体的な営業マニュアルや指示内容が公表されたわけではないため、組織的な指示系統については今後の捜査結果を待つ必要がある。

8人それぞれの役割も焦点

逮捕されたのは、実質経営者や幹部を含む8人。

一方で、一連の契約について8人それぞれがどのような役割を担っていたのかは、現時点で詳細が明らかになっていない。

今後は、

  • 営業担当者への指示
  • 契約先の選定
  • 売上や契約金の管理
  • 前身会社と現在の会社との関係
  • 会社名変更の意思決定
  • 高齢者への営業方法

などについて、誰がどの範囲まで関与していたのかが捜査の焦点となる。

8人の認否は非公表

警視庁は、逮捕された8人の認否を明らかにしていない。

そのため、現時点で8人が容疑を認めているのか、否認しているのかは分かっていない。

また、約22億円とされる一連の契約について、それぞれの容疑者がどの範囲まで関与していたのかも確定していない。

8人はいずれも逮捕された段階であり、有罪が確定したものではない。

編集部まとめ

ガス給湯器の点検を装い、高齢者に「一酸化炭素が基準値の10倍」「放置すると火事になる」などとうそを告げ、本来必要のない機器交換を契約させた疑いで、設備会社の実質経営者ら8人が逮捕された。

今回の逮捕容疑では、東京都と広島県に住む70代から80代の男女4人が対象となっている。

一方、警視庁は前身会社を含む一連の契約についても捜査しており、被害総額は約22億円に上る可能性があるとみている。

一連の契約には、103歳の高齢者や、認知症、視覚障害のある人が対象となったケースもあったという。

さらに警視庁は、摘発を免れる目的で会社名を変更していた可能性もあるとみて経緯を調べている。

今後は、約22億円とされる一連の契約の全体像、前身会社との関係、会社名変更の経緯、営業担当者への指示系統、8人それぞれの役割がどこまで解明されるかが焦点となる。

週刊TAKAPI 編集部/松本

特記事項

本記事は2026年10月9日時点で、警視庁への取材を基に報じられた内容を整理して構成しています。

今回逮捕された8人について、警視庁は認否を明らかにしていません。逮捕段階であり、有罪が確定したものではありません。

「約22億円」は、前身会社を含めた一連の被害規模として警視庁が捜査している金額であり、約22億円全額が今回の逮捕容疑として確定した被害額という意味ではありません。

また、103歳の高齢者や、認知症・視覚障害のある人を対象としたケースがあったとされていますが、すべての契約者が同様の事情を抱えていたとは確認されていません。

会社名変更についても、警視庁が摘発を免れる目的だった可能性があるとみている段階であり、確定した事実としては記載していません。

Qどのような手口だったとみられていますか?
Aガス給湯器の点検を装い、「一酸化炭素が基準値の10倍」「放置すると火事になる」などとうその説明をして、交換する必要のない機器を契約させた疑いが持たれています。
Q誰が逮捕されたのですか?
A「大安設備」の実質経営者・糠信秀企容疑者(36)や幹部の平敦公容疑者(34)ら8人です。
Q被害額は22億円なのですか?
A警視庁は前身会社を含む一連の被害総額が約22億円に上る可能性があるとみています。今回の逮捕容疑となった4人だけの被害額という意味ではありません。
Q103歳の高齢者も被害に遭ったのですか?
A一連の契約では103歳の高齢者が対象となったケースがあったほか、認知症や視覚障害のある人を対象としたケースもあったとされています。
Q8人は容疑を認めていますか?
A警視庁は8人の認否を明らかにしていません。

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