週刊TAKAPI|社会・医療問題|2026年10月17日
福岡県北九州市八幡西区の「福岡県済生会八幡総合病院」は10月16日、病院職員がSNS上に投稿した患者に関する動画がインターネット上に掲載されているとの情報を把握したとして、公式サイトで謝罪した。
病院は今回の事案を「重大な問題」と位置付け、現在、事実関係の確認を進めている。調査結果が判明次第、改めて報告するとともに、院内規程などに基づいて厳正に対処する方針を示した。
患者のプライバシーや医療従事者のSNS利用のあり方が問われる事案となっている。
病院が10月16日に謝罪文を公表
福岡県済生会八幡総合病院は16日、公式ホームページに「福岡県済生会八幡総合病院の職員によるSNS上の投稿に関するお詫び」と題する文書を掲載した。
病院の発表によると、職員がSNS上に投稿した患者に関する動画が、インターネット上に掲載されているとの情報を把握したという。
病院側は、患者や家族、関係者に心配と不安を与えていることについて謝罪した。
ただし、現段階では、動画の具体的な内容や撮影された状況、投稿に至った経緯などは明らかにしていない。
また、職員の職種や人数、動画に患者本人の同意があったかどうかについても、公表文では説明されていない。
「重大な問題」と認識 調査結果を改めて報告へ
病院は今回の事案について、重大な問題として受け止めていることを明らかにした。
現在は事実関係の確認を進めており、詳細が判明した段階で改めて報告するとしている。
さらに、確認された事実に応じて院内規程などに基づき厳正に対処するとともに、再発防止に向けた取り組みを徹底する方針だ。
一方、10月16日付の公表文では、職員に対する具体的な処分や、動画の削除状況については言及されていない。
現時点で、職員の行為が法令違反に該当するかどうかについても、判断できる情報は示されていない。
患者のプライバシー保護は医療機関の基本的責務
医療機関では、診療や看護の過程で、患者の容姿、病状、治療内容など、極めて機微性の高い情報を取り扱う。
仮に患者本人の同意を得ずに撮影した動画をSNSに投稿していた場合、患者のプライバシーや個人情報保護の観点から問題となる可能性がある。
また、氏名や住所などが直接映っていなくても、顔や声、病室内の状況、投稿に添えられた情報などを組み合わせることで、患者が特定されるおそれもある。
ただし、今回の動画について、患者を識別できる情報が含まれていたか、撮影や公開に同意があったかは確認されていない。
そのため、現段階で個人情報の漏えいや守秘義務違反が発生したと断定することはできない。
今後の焦点は撮影・投稿の経緯と患者への対応
今回の発表を受け、今後の調査では、動画がどのような状況で撮影され、どのような経緯でSNSに投稿されたのかが重要な論点となる。
特に、患者本人の同意の有無、動画の公開範囲、患者や家族への説明状況、病院内でのSNS利用に関する規程や教育体制などについて、確認が必要だ。
病院は公式発表で、患者や家族への対応を最優先に進める考えを示している。
また、事実関係の確認後には、必要な対応と再発防止策について改めて報告する方針としている。
週刊TAKAPIでは、今後の病院側の調査結果や追加発表を確認し、続報を伝える。
資料確認日:2026年10月17日
記事公開日:2026年10月17日
記事更新日:2026年10月17日
出典:福岡県済生会八幡総合病院「職員によるSNS上の投稿に関するお詫び」(2026年10月16日付)
病院は施設内での撮影・録音を原則禁止
今回、週刊TAKAPIが病院の公式サイトを確認したところ、入院患者向けの案内には、施設内および敷地内での写真撮影や録音・録画を禁止する旨が記載されていた。
特別な理由で録音・録画を希望する場合には、事前に職員への相談が必要で、相談した場合でも許可されないことがあるとしている。
ただし、この案内が職員の業務上の撮影にどのように適用されるかは明らかではない。今回の投稿が院内規程に違反したかどうかについては、病院側の調査結果を待つ必要がある。
関連する病院でのSNS投稿問題も相次ぐ
2026年10月には、千葉西総合病院、JR札幌病院、柏厚生総合病院でも、職員による患者や院内の画像・動画のSNS投稿が問題となっている。
ただし、それぞれ別の事案であり、今回の済生会八幡総合病院の問題との関連は確認されていない。

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