愛知県岡崎市の住宅で10月31日夜、3人組が侵入し、貴金属や高級腕時計、ブランドバッグなど少なくとも2,000万円相当の金品が盗まれる事件があった。住宅の防犯カメラには、侵入者がスプレーでレンズを塗りつぶす様子が記録されていた。
被害に遭った男性の自宅や会社周辺では、今年1月以降、不審者の接近や侵入が繰り返されていた。1月には自宅向かいの会社事務所から現金約1,600万円が盗まれており、今回は今年5度目の不審な出来事だったという。
さらに6月には、男性の自宅を撮影できる位置に不審なカメラが設置されているのが見つかっていた。警察は窃盗事件として捜査しており、匿名・流動型犯罪グループの関与も疑われている。
午後8時過ぎに3人組が侵入 約10分後に金品を持ち出す
事件が発生したのは10月31日午後8時過ぎ。
住宅の防犯カメラには、3人組が正面の門から敷地内に入る様子が記録されていた。侵入者はバールのようなものを持ち、約10分後には複数の箱を抱えて住宅から出てきたという。
住人の男性によると、侵入者はガラスを割り、内側から鍵を開けて室内へ入ったとみられる。
妻の寝室では引き出しなどが荒らされ、バッグや指輪、ネックレスなどがなくなっていた。さらに、仏間に置かれていた仏具のおりんや、2階に保管されていたブランドバッグ、衣類なども盗まれた。
高級腕時計も被害品に含まれており、被害総額は少なくとも2,000万円相当に上るという。
事件当時、住宅は無人だった。
ただし、この金額は住人の説明に基づくもので、警察が最終的に確定した被害額ではない。
1月にも会社事務所で高額窃盗 5月には侵入未遂とみられる行為
被害男性は土木工事などを手がける会社を経営しており、今年に入って自宅と会社の周辺で不審な出来事が相次いでいた。
最初の被害は1月。自宅向かいの会社事務所に3人組が侵入し、金庫に保管していた現金約1,600万円と通帳などが盗まれたという。
5月には2人組が住宅の塀を乗り越え、敷地内に侵入。ガラス戸を壊そうとしていたところ、向かいの会社にいた従業員が気づいて声をかけ、逃走した。
その数日後にも不審な2人組が現れた。男性側が追いかけると、2人は白いミニバンに乗り込んで立ち去ったという。
6月には、前後で異なるナンバープレートを付けたとされるミニバンが現れ、走り去る様子も確認されている。
住人の男性は、こうした出来事と今回の事件を合わせ、今年5度目になると説明している。
ただし、5回すべてで金品が盗まれたわけではない。また、過去の不審者と今回の侵入者が同一人物だったかどうかも明らかになっていない。
自宅を撮影する不審なカメラ 設置者は不明
一連の出来事の中で、特に不審なのが6月に発見されたカメラの存在だ。
住人の男性は、警察がガレージの上に設置されたカメラを発見したと聞いていると説明している。
カメラは男性の自宅を撮影できる角度に設置されていたという。
男性は、自宅への出入りを確認する目的で使われていた可能性があると受け止めている。
ただし、誰がカメラを設置したのか、実際にどのような映像が記録されていたのかは確認できていない。
今回の住宅侵入事件との関連も不明であり、カメラが犯行の準備に使用されたと断定することはできない。
防犯カメラを4台から8台へ増設 従来の4台を塗りつぶされる
度重なる被害を受け、男性は6月に住宅の防犯対策を強化していた。
塀の上には侵入防止設備を設置。防犯カメラも従来の4台から8台に増設した。
しかし、10月31日の侵入では、カメラを意識したとみられる行動が記録されていた。
映像には、侵入者がカメラに気づいたような動きを見せ、いったんその場を離れた後、スプレーを持って戻る様子が映っていたという。
その後、カメラに向けてスプレーが吹き付けられ、映像は次第に黒くなった。
住人の男性によると、従来から設置していた4台の防犯カメラは、今回の犯行でレンズを塗りつぶされたという。
侵入者が防犯設備を意識していた可能性はあるが、カメラの位置を事前に把握していたかどうかは確認されていない。
トクリュウ関与の可能性 過去の被害との関連も捜査の焦点
今回の事件については、匿名・流動型犯罪グループ、いわゆる「トクリュウ」による犯行の可能性を警察が調べていると報じられている。
警察庁によると、トクリュウは犯罪による収益を得る中核部分が匿名化され、実行役などが流動的に入れ替わる特徴を持つ犯罪集団を指す。
組織的な強盗や窃盗などへの関与も確認されている。
ただし、今回の事件で特定の犯罪グループが関与したと確定したわけではない。
また、1月の会社事務所への侵入、5月と6月の不審者や車両、今回の3人組が同じグループだったという証拠も公表されていない。
住人は、警察から再び不審者が現れる可能性について説明を受けたと話しており、強い不安を訴えている。
今後は、侵入者の特定に加え、一連の出来事の関連や不審なカメラの設置者が判明するかが焦点となる。
編集部まとめ
岡崎市の住宅で起きた今回の窃盗事件では、少なくとも2,000万円相当の金品が盗まれた。
被害男性の関係先では、今年1月にも会社事務所から多額の現金が盗まれ、その後も不審者の接近や侵入とみられる行為が繰り返されていた。
防犯カメラを増設し、侵入防止設備を設置していたにもかかわらず、今回も被害を防ぐことはできなかった。
注目されるのは、防犯設備を無力化しようとする行為が映像に記録されていたことと、以前から自宅を撮影できる位置に不審なカメラが見つかっていたことだ。
ただし、これらを同一グループによる計画的な犯行と結びつけるには、さらなる裏付けが必要となる。
住人が再び被害に遭うことを強く恐れている点も見過ごせない。警察による実行者の特定と、一連の出来事の関連解明が求められる。
特記事項
本記事は、2026年11月2日から3日にかけて公表された住宅侵入窃盗事件の取材報道、防犯カメラ映像に関する説明、住人の証言、警察庁の匿名・流動型犯罪グループに関する公式資料を照合して作成した。
10月31日の被害額約2,000万円相当は住人の申告による。1月の会社事務所の現金被害については、約1,600万円と1,650万円の表記があり、本文では約1,600万円とした。
「今年5回目」は窃盗5件を意味せず、不審者の接近や侵入などを含む。
6月に発見されたカメラの設置者、過去の出来事との関連、匿名・流動型犯罪グループの関与については確定していない。
警察による事件の詳細な発表原文や、最終被害額は確認できていない。被害者の安全に配慮し、住宅や会社を特定できる所在地は掲載していない。
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