2024年、愛知県犬山市で小学1年生だった女児が暴行を受け死亡した事件で、名古屋地検は、女児の母親について新たに傷害罪で追起訴した。
追起訴されたのは、岐阜県本巣市に住む無職、島﨑みなみ被告(35)。
起訴状などによると、島﨑被告は2024年3月、当時住んでいた犬山市内の自宅で、娘の腹部を蹴るなどの暴行を加え、嘔吐や発熱を伴うけがを負わせたとされる。
名古屋地検は島﨑被告の認否を明らかにしていない。
母親は保護責任者遺棄致死罪ですでに起訴
事件を巡っては、島﨑被告の内縁の夫だった倉田凱被告(34)が、女児の腹部を殴るなどして死亡させたとして、傷害致死罪で起訴されている。
島﨑被告についても、女児に必要な医療を受けさせるなどの保護をしなかったとして、保護責任者遺棄致死罪ですでに起訴されていた。
今回、新たに傷害罪で追起訴されたことで、島﨑被告自身が女児に暴行を加えたとする刑事責任についても、今後の公判で審理されることになる。
ただし、いずれの罪についても現段階は起訴された時点であり、有罪判決が確定したものではない。
「あざが増えている」情報 県の検証では対応上の問題指摘
この事件では、女児が死亡する以前の行政機関などの対応も検証対象となった。
愛知県がまとめた検証報告書では、病院や保育園などから女児について「あざが増えている」といった情報が寄せられていた一方、児童相談所による事実確認や家庭状況の把握が十分ではなかった点などが指摘された。
女児を巡る複数の情報が関係機関に寄せられていた中、なぜ深刻な事態を防ぐことができなかったのか。
刑事裁判とは別に、児童相談所や関係機関による情報共有、リスク評価、家庭への介入が適切だったのかという行政上の検証も、この事件の重要な論点となっている。
今後の公判では母親自身の行為も焦点に
今回の追起訴によって、事件の法的構図はさらに明確になった。
これまで島﨑被告については、女児を適切に保護しなかったとする保護責任者遺棄致死罪が中心だったが、今後は、母親自身が女児に暴行を加えたとする傷害罪についても具体的な証拠や経緯が審理される。
公判では、暴行があったとされる時期や状況、女児のけがとの関係、島﨑被告が家庭内の状況をどのように認識していたのかなどが焦点となる可能性がある。
検察側と弁護側がどのような主張を示すのかが注目される。
編集部まとめ
小学1年生の女児が死亡した事件で、母親が新たに傷害罪で追起訴された。これまで問われていた「保護しなかった責任」に加え、母親自身による暴行があったとする刑事責任についても裁判で審理されることになる。
一方、この事件では死亡前から女児のあざなどを巡る情報が複数の関係機関に寄せられていた。刑事責任の解明と並行して、行政が異変をどこまで把握し、なぜ重大な結果を防げなかったのかについても検証を続ける必要がある。
週刊TAKAPI編集部
成田(デスク)
特記事項
この記事は2026年8月19日時点で公表されている情報を基に整理した。
島﨑みなみ被告、倉田凱被告はいずれも起訴された段階であり、刑事責任が確定したものではない。今後の裁判で検察側、弁護側双方の主張や証拠が審理される。
被害女児の氏名、学校名など、個人の特定につながる詳細情報は掲載しない。
犬山市の小学1年女児死亡事件で分かっていること
2024年に愛知県犬山市で小学1年生だった女児が死亡した事件では、内縁関係にあった男女がそれぞれ起訴されている。
倉田凱被告は傷害致死罪、母親の島﨑みなみ被告は保護責任者遺棄致死罪で起訴され、さらに今回、島﨑被告が女児の腹部を蹴るなどしたとする傷害罪で追起訴された。
また、愛知県による行政検証では、女児のあざなどを巡って複数の情報が寄せられていたにもかかわらず、児童相談所による確認などに課題があったと指摘されている。
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