【続報・元全仏女王を再逮捕】平木理化容疑者、石川の60代女性から約256万円詐取か 「心当たりない」と否認 2022年の複数事件を警察が追う

1997年の全仏オープン混合ダブルスを制した元プロテニス選手、平木理化容疑者(54)をめぐる特殊詐欺事件の捜査が、さらに広がっている。

警察は2026年9月2日、2022年に石川県内の当時60代の女性から現金約256万円をだまし取ったとして、詐欺の疑いで平木容疑者を再逮捕した。

平木容疑者は千葉県白井市に住む会社員。

今回の容疑について、

「心当たりがありません」

として否認している。

平木容疑者をめぐっては、2026年7月に鹿児島県の女性から30万円をだまし取った疑いで逮捕され、8月には山梨県の70代女性から約140万円をだまし取ろうとした別事件で再逮捕されていた。7月の事件についても「身に覚えがありません」、8月の事件についても「全く心当たりがありません」と否認していた。

今回で、警察が2022年に起きた少なくとも3つの詐欺・詐欺未遂事件について、平木容疑者との関係を捜査していることになる。


石川の女性に「戦地のアメリカ人男性」名乗るメール

警察によると、今回の再逮捕容疑は2022年4月から6月23日にかけての事件。

平木容疑者は氏名不詳者と共謀し、石川県河北郡に住む当時60代の女性へメールなどを送り、現金約256万円をだまし取った疑いが持たれている。

女性に接触してきた人物は、戦地で従軍しているアメリカ人男性を装っていたとされる。

メールでは、

「アメリカに荷物を送りたい」

「税関を通すための手数料を立て替えてほしい」

などと持ち掛けられたという。

そして現金を送るよう指定された手段が、ゆうパックだった。

その送り先として平木容疑者が浮上したとされる。


約256万円を「ゆうパック」で送付か

特殊詐欺では銀行振込や電子マネーだけでなく、宅配便などを使って現金を送らせる「送付型」の手口も使われる。

今回、女性は約256万円をゆうパックで送ったとされている。

警察は、その送付先と平木容疑者との関係などから捜査を進め、今回の再逮捕に至ったとみられる。

ただし、平木容疑者は現段階で容疑を否認している。

再逮捕は有罪を意味するものではなく、今後の捜査や刑事手続きで事実関係が判断されることになる。


女性はさらに2回、100万円超を送金か

今回の事件では、さらに気になる点がある。

被害女性はこの約256万円とは別に、さらに2回、それぞれ100万円を超える金額をだまし取られたとされている。

単純計算でも、女性が失った金額は3回合計で少なくとも456万円を超える規模になる。

ただし重要なのは、この追加2件について平木容疑者の関与が確認されたわけではないことだ。

警察が関連を調べている段階であり、

「女性から失われた総額」と「平木容疑者の今回の逮捕容疑額」は分けて考える必要がある。

今回の逮捕容疑はあくまで約256万円に関するものだ。


7月の最初の逮捕は「30万円」

平木容疑者が最初に逮捕されたのは2026年7月。

高知県警は、2022年に鹿児島市の女性から30万円をだまし取った疑いで逮捕した。

被害女性はSNS上で「フランスで働く日本人整形外科医」を名乗る人物と知り合ったとされる。

その人物から、

「荷物が税関で止められた」

「証明書代が必要」

などと言われ、平木容疑者名義の口座へ30万円を振り込んだとされている。

平木容疑者は、

「身に覚えがありません」

として否認した。

この事件については、その後、処分保留となったと報じられている。


8月には山梨の70代女性への「140万円詐欺未遂」

そして8月12日。

今度は山梨県の当時70代の女性から約140万円をだまし取ろうとしたとして、詐欺未遂容疑で再逮捕された。

この事件では、女性のもとに「ウクライナの戦地で国際医師として働いている」という人物からSNSで連絡があった。

やり取りを続ける中で、

「国際医師を辞めて日本へ帰りたい」

「退職金を受け取ってほしい」

「荷物を受け取るために金が必要」

などと持ち掛けられたという。

約140万円を平木容疑者名義の口座へ振り込もうとしたものの、口座がすでに別の国際ロマンス詐欺事件の振込先として把握され、取引停止となっていたため、金は返却された。

平木容疑者はこの時も、

「全く心当たりがありません」

と否認している。


3事件に共通するのは「海外の男性」と荷物

ここまで警察が捜査してきた3事件を並べると、似た特徴が見える。

時期被害地域内容金額
2022年鹿児島フランス在住の日本人医師を名乗る人物、税関費用30万円
2022年山梨ウクライナの戦地で働く国際医師を名乗る人物、荷物・退職金約140万円・未遂
2022年石川戦地のアメリカ人男性を装い、荷物の税関手数料約256万円

細かな設定は違う。

しかし、

海外にいる男性を名乗る。
被害女性と連絡を取る。
「荷物」を理由に金銭を要求する。

という部分には共通点がある。

典型的な国際ロマンス詐欺型のストーリーに、荷物・税関費用を絡めた手口とみられる。


「平木容疑者がメッセージを送った」とは限らない

ここは記事上、特に慎重に区別する必要がある。

警察は平木容疑者について、氏名不詳者と共謀した疑いで逮捕している。

現時点で報じられている情報から、

平木容疑者自身が海外の男性になりすまして女性とやり取りした。

平木容疑者自身が詐欺のストーリーを考えた。

平木容疑者がグループの指示役だった。

などと断定することはできない。

7月の事件では平木容疑者名義の銀行口座。

今回の石川事件では現金の送り先。

こうした「金銭を受ける側」に関係する情報から捜査が進んでいる。

警察が今後、役割分担や共犯者をどこまで特定できるかが重要になる。


全仏オープン混合ダブルス優勝 日本テニス史に残る選手

平木容疑者は一般的な「元プロ選手」ではない。

1997年、インドのマヘシュ・ブパシ選手とペアを組み、全仏オープン混合ダブルスで優勝している。

日本テニス協会も公式の歴史ページに、この優勝を日本テニス史の出来事として掲載している。

現役時代にはシングルス世界ランキング自己最高72位、ダブルス26位。

女子ダブルスではツアー6勝を挙げたとされる。

四大大会のタイトルを獲得した日本人選手として、その名前は長くテニス史に残ってきた。

だからこそ、2026年7月の逮捕はスポーツ界でも大きく報じられた。


「元全仏女王」という肩書だけで事件を見てはいけない

一方、今回の事件を、

「有名元アスリートがなぜ詐欺に」

という興味だけで追うと、本質を見失う。

警察が現在追っているのは、2022年に複数地域で発生した特殊詐欺の資金の流れだ。

鹿児島。

山梨。

そして石川。

被害者は互いに離れた地域に住んでいる。

接触方法もSNSやメール。

相手は海外にいる医師や軍関係者などを装っていた。

このような特殊詐欺では、被害者に連絡する役、金銭を受け取る役、口座を用意する役などが分業されているケースもある。

今回も警察は「氏名不詳者との共謀」を前提に捜査している。

平木容疑者が実際にどのような役割を担った疑いなのか。

ここが今後の大きな焦点になる。


なぜ4年前の事件が2026年になって次々と浮上した?

もう一つ注目すべきなのが時間だ。

事件はいずれも2022年。

ところが逮捕が続いているのは2026年だ。

約4年が経過している。

最初の事件の捜査から、

口座情報。

送金記録。

宅配便の送付記録。

名義人。

別の被害申告。

などを照合した結果、過去の複数事件がつながってきた可能性がある。

8月の再逮捕についても、警察は共犯者が複数いるとみて捜査していた。

今回の石川事件も、その捜査の中から浮上したものとされる。


今後の焦点は「共犯者」と「資金の行方」

今後最も重要なのは、金の流れだ。

女性から送られた約256万円は、その後どこへ行ったのか。

平木容疑者が実際に受領したのか。

別の人物へ渡ったのか。

今回指定された送り先はどのように決められたのか。

2022年に相次いだ複数事件は同じグループによるものなのか。

そして、SNSやメールで被害女性と直接やり取りしていた人物は誰なのか。

平木容疑者は一連の容疑を否認している。

だからこそ警察には、名義や送り先だけではなく、誰が何を指示し、誰が利益を得たのかという具体的な証拠が求められる。


週刊TAKAPIの視点|「有名人の転落」ではなく特殊詐欺の構造を見る

1997年の全仏オープン優勝者。

その人物が詐欺事件で相次いで逮捕される。

ニュースとして大きなインパクトがあるのは当然だ。

しかし、ここで「栄光から転落」といった物語に寄せすぎるべきではない。

現段階では裁判で有罪が確定したわけではない。

本人は容疑を否認している。

一方で警察は、4年前に全国各地で発生したとされる特殊詐欺事件をたどり、7月、8月、9月と相次いで逮捕している。

本当に見るべきなのは、

なぜ複数地域の女性が似た話で金を要求されたのか。

なぜ同じ名義や送り先が捜査線上に浮上したのか。

背後に誰がいたのか。

被害金は最終的に誰へ流れたのか。

という特殊詐欺の構造だ。

今回の再逮捕で、事件の全容が明らかになったわけではない。

むしろ捜査は広がっている。

週刊TAKAPIでは、平木容疑者の送検・起訴判断、2022年の他の被害との関連、共犯者の捜査、被害金の流れについて引き続き確認する。

※平木理化容疑者は逮捕・再逮捕された段階で、有罪が確定したものではありません。今回を含む容疑について否認しています。

週刊TAKAPI 編集部/黒木

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