愛知県で賃貸物件を探す人から、最も注目された街はどこなのか。
不動産情報サービスのアットホームが発表した「アットホーム 賃貸・街ランキング 愛知県編」で、名古屋市中区が総合1位となった。中区はシングル、カップル部門でもトップに入り、計3部門を制した。
一方、2LDK以上を対象とするファミリー部門では、東三河の豊橋市が2年連続で1位を獲得。総合順位も前年の5位から4位へ上昇し、名古屋市外では最上位となった。
愛知県の賃貸で最も見られた街は名古屋市中区
今回のランキングは、「不動産情報サイト アットホーム」に掲載された賃貸物件について、2026年5月1日から7月31日までの物件詳細ページ閲覧数(PV数)を市区町村別に集計したもの。
総合ランキングでは、名古屋市中区、中村区、千種区が前年と同じ順位でトップ3を占めた。豊橋市と名古屋市中川区は、それぞれ前年から順位を一つ上げている。
愛知県「賃貸・街ランキング」総合トップ10
1位:名古屋市中区(前年1位)
2位:名古屋市中村区(前年2位)
3位:名古屋市千種区(前年3位)
4位:豊橋市(前年5位)
5位:名古屋市中川区(前年6位)
6位:名古屋市西区(前年4位)
7位:名古屋市東区(前年7位)
8位:岡崎市(前年8位)
9位:名古屋市北区(前年9位)
10位:名古屋市昭和区(前年10位)
※カッコ内は前年順位。
名古屋市中区はシングル・カップルでも1位
名古屋市中区は総合だけでなく、ワンルーム・1K・1DKを対象とする「シングル」と、1LDK・2K・2DKを対象とする「カップル」でも1位となった。
中区には栄、伏見、大須、丸の内、金山などがあり、商業施設や飲食店、オフィスが集積している。地下鉄東山線、名城線、鶴舞線、桜通線など複数の路線を利用でき、勤務先や学校へのアクセスを重視する単身者や共働き世帯から物件を比較されやすい地域だ。
ただし、今回示されたのは実際の契約件数ではなく、物件詳細ページが閲覧された回数である。中区の賃貸需要や人気の高さを示す一つのデータではあるものの、「最も住みやすい街」や「最も多く契約された街」を意味するものではない。
ファミリー向け賃貸は豊橋市が2年連続1位
今回、特に注目されるのが豊橋市の順位だ。
2LDK以上を対象としたファミリー部門で、豊橋市は前年に続いて1位を獲得した。総合でも前年5位から4位へ上昇し、名古屋市外の自治体では最も高い順位となった。
さらにシングル部門でも、前年13位から8位へ5ランク上昇している。豊橋市がファミリーだけでなく、単身者からも比較対象として見られるようになっている可能性がある。
ファミリー部門の上位5自治体
1位:豊橋市(前年1位)
2位:名古屋市千種区(前年5位)
3位:名古屋市名東区(前年2位)
4位:春日井市(前年4位)
5位:岡崎市(前年3位)
名古屋市東区も前年16位から10位へ上昇し、ファミリー部門のトップ10に入った。
なぜ豊橋市はファミリー層から注目されたのか
豊橋市がファミリー部門で2年連続1位となった理由について、今回のPVランキングだけで原因を断定することはできない。
一方、豊橋市には東海道新幹線、JR東海道本線・飯田線、名鉄名古屋本線、豊橋鉄道渥美線、市内線が乗り入れている。市内や東三河での移動だけでなく、名古屋、浜松、東京方面へのアクセスも確保されている。
編集部の考察
豊橋市では、名古屋市中心部と比較して、ファミリー向けの広さを持つ賃貸物件を検討しやすい可能性がある。また、日常生活で自動車を利用する世帯にとっては、物件の広さだけでなく、駐車場の有無や幹線道路へのアクセスも重要になる。
豊橋市は鉄道交通と自動車移動の両方を選択できるため、通勤・通学、買い物、子育てを総合的に考える世帯の検索対象に入りやすいと考えられる。
ただし、ランキング上昇の背景を検証するには、実際の契約件数、平均募集家賃、掲載物件数、転入世帯数などを併せて確認する必要がある。PV数が増えていても、物件数の多さや検索結果への表示頻度が影響している可能性は残る。
豊橋市は「名古屋一極集中」と異なる動きを見せる
総合トップ10のうち8自治体を名古屋市の行政区が占めた。一方、名古屋市外では豊橋市が4位、岡崎市が8位に入っている。
この結果からは、愛知県の賃貸需要が名古屋市中心部だけに集中しているわけではなく、地域の拠点都市にも一定の関心が向けられていることが分かる。
特に豊橋市は、ファミリー部門1位に加えて総合順位とシングル部門も上昇した。単に「家族向けの街」というだけでなく、幅広い間取りで物件を検討される地域へ変化しているのか、今後の家賃や契約動向が注目される。
「最も見られた街」と「住みたい街」は何が違う?
今回の調査は、居住者への満足度調査や、希望する居住地を尋ねたアンケートではない。
集計対象は、アットホームに掲載された賃貸物件の詳細ページへのアクセス数だ。そのため、ランキングは「実際に物件情報を確認した人が多い街」を示している。
閲覧後に契約しなかったケースや、家賃相場を調べる目的で見たケースも含まれると考えられる。順位を見る際には、次の違いに注意したい。
- 最も見られた街:物件詳細ページのPV数が多い
- 住みたい街:アンケートで居住希望者が多い
- 住みここちの良い街:実際の居住者による評価が高い
- 最も契約された街:賃貸借契約の成立件数が多い
賃貸物件を探し始めるのに適した時期は?
一般的に1~3月は進学や転勤による引っ越しが多く、掲載物件が増える一方で競争も激しくなります。急いでいない場合は、引っ越し希望日の1~2カ月前から条件を整理し、家賃だけでなく初期費用や更新条件も比較する方法があります。
子育て世帯が賃貸の内見で確認すべき点は?
室内の広さに加え、遮音性、収納、駐車場、通学路、医療機関、保育施設、スーパーまでの移動手段を確認する必要があります。昼間だけでなく、交通量や周辺の明るさが分かる夕方にも現地を見ると判断しやすくなります。
賃料以外に毎月かかる費用は?
管理費・共益費、駐車場代、自治会費、インターネット利用料、保証会社の継続保証料などが発生する場合があります。物件を比較するときは、家賃単体ではなく毎月の総支払額で確認することが重要です。
※本記事は公開されている企業情報、報道内容、地域特性、市場動向などをもとに編集部が独自に考察した内容です。企業や関係者が公表している出店理由・経営方針を断定するものではなく、一部に編集部の見解や推測が含まれます。最新かつ正確な情報は、各企業・自治体の公式発表をご確認ください。
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週刊TAKAPI編集部:黒木
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