豊橋市民病院の令和7年度病院事業会計で、当年度純損失が18億8168万4552円となったことが、同病院の決算書で分かった。前年度の純損失は6億259万6386円で、赤字額は約12億7909万円拡大した。
病院側は、入院患者数の減少に加え、人件費の上昇や物価高騰などによって経費の増加が収入の伸びを大きく上回り、「経営環境は一層厳しさを増しています」と説明している。
収益は1.3億円増、費用は14.1億円増
令和7年度の事業収益は363億8781万7777円。前年度の362億5782万5678円から約1億3000万円増えた。
一方、事業費用は前年度の368億6042万2064円から382億6950万2329円となり、約14億908万円増加した。
収入の増加を費用の増加が大きく上回った格好だ。
その結果、純損失は前年度の約6.03億円から約18.82億円へ拡大した。
本業の「医業損失」は28億円
診療など病院本来の事業にあたる医業収益は342億6154万4885円だった。
これに対し、医業費用は370億7142万8919円。
差し引きの医業損失は28億988万4034円に上った。
前年度は医業収益343億5891万7374円、医業費用353億9532万5162円で、医業損失は約10億3641万円だった。
1年間で医業損失が約17億7347万円拡大したことになる。
給与費が約13.4億円増加
費用の内訳を見ると、大きく増えているのが給与費だ。
令和6年度の給与費は148億7790万3778円だったが、令和7年度は162億1567万8654円となり、約13億3777万円、9.0%増加した。
減価償却費も18億1461万9791円から22億8626万9643円となり、約4億7165万円増えた。
一方、材料費は133億7189万5141円から133億4080万1634円となり、約3109万円減少している。
市民病院は、経常収支比率が悪化した要因について、人件費上昇による給与費の増加に加え、令和6年度に更新した病院総合情報システムの減価償却が始まったことを挙げている。
入院患者は9102人減少
患者数にも変化が出ている。
令和7年度の入院患者数は延べ23万5599人で、前年度の24万4701人から9102人減少した。
1日平均では670人から645人へ25人減った。
外来患者数は47万5442人で、前年度から2061人減少した。ただし診療日の関係から、1日平均では前年度と同じ1965人だった。
病床利用率は前年度の83.8%から80.7%へ3.1ポイント低下した。
経常収支比率も94.9%へ低下
病院経営の健全性を示す経常収支比率は、令和5年度の102.8%から令和6年度97.4%、令和7年度94.9%と2年連続で低下した。
病院本来の医療活動の収益性を見る修正医業収支比率も、令和6年度94.9%から令和7年度90.1%へ4.8ポイント低下している。
いずれも100%を下回った。
病院「経営環境は一層厳しさを増している」
市民病院は令和7年度について、入院患者数が減少する一方、賃上げや物価上昇に対する国庫補助金による収入があったため、事業収益は微増したとしている。
しかし、人件費の上昇や物価高騰による経費増加が収入増を大きく上回った。
病院は決算書で「収支状況は悪化し、経営環境は一層厳しさを増しています」としており、今後も同様の状況が続くことを予想している。
東三河の高度急性期・救急医療などを担う中核病院として医療機能を維持しながら、悪化した収支をどう立て直していくのかが今後の焦点となる。
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