福井県越前町は14日、交際相手の女性に暴行を加えてけがをさせたとして傷害罪で略式起訴された農林水産課の20代男性職員を、同日付で懲戒免職処分にしたと発表した。
男性職員は2025年にも別の暴行事件で懲戒処分を受けていた。町は今回の処分にあたり、過去の処分歴に基づく加重規定を適用。繰り返された非違行為によって公務員への信頼を著しく損ない、職員としての適格性を欠くと判断した。
交際女性の顔を複数回殴った疑い 鼻骨骨折で全治約1カ月
男性職員は8月29日午前6時ごろ、福井市内のコインパーキングに止めた車の中で、交際していた20代女性の顔を複数回殴るなどし、けがを負わせた疑いで現行犯逮捕された。
女性は鼻の骨を折るなど、全治約1カ月のけがを負った。当時、男性職員は酒を飲んでいたという。
逮捕時の調べに対し、男性職員は女性を殴ったことや、けがを負わせたことを否認していた。
その後、捜査が進められ、10月13日に福井区検察庁から傷害罪で略式起訴された。
2025年にも10代男性への暴行事件 すでに懲戒処分
男性職員をめぐっては、2025年9月にも福井市内の繁華街で暴行事件が起きていた。
当時の報道によると、男性職員は同市の通称「片町」の路上で、10代男性の首元をつかんで地面に投げ飛ばしたとして、暴行容疑で逮捕された。同年11月には略式起訴されていた。
この事件を受け、越前町は男性職員を懲戒処分にしていた。
しかし、その翌年に再び傷害事件で逮捕され、略式起訴される事態となった。
地方公務員法29条を適用 過去の処分歴で加重
越前町が14日に公表した処分資料では、懲戒免職の根拠として地方公務員法第29条第1項第1号と第3号を明示している。
第1号は法令違反、第3号は全体の奉仕者である公務員としてふさわしくない非行に関する規定だ。
町は、過去にも暴行行為で懲戒処分を受けていたにもかかわらず、再び非違行為を重ねた点を重視。町の懲戒処分指針にある「過去の処分歴に基づく加重規定」を適用し、免職を決定した。
今回の処分は、単に刑事事件で略式起訴されたことだけでなく、過去の懲戒処分と、その後の行為を合わせて判断したものとなっている。
町長が謝罪 過去の処分や指導が生かされなかったと説明
越前町は8月31日、男性職員の逮捕を受けて謝罪し、事実関係を確認したうえで厳正に対処する方針を示していた。
今回の懲戒免職にあたり、髙田浩樹町長は、職員が再び事件を起こして起訴されたことを重く受け止め、町民に謝罪した。
町長は、過去の処分や指導が生かされなかったことについても厳しい認識を示し、全職員に対して職務の内外を問わずコンプライアンスの徹底と綱紀粛正を求める方針を明らかにした。
なお、10月13日に確認できた刑事手続は略式起訴までで、略式命令の発令や罰金刑の確定については確認できていない。
編集部まとめ
越前町が20代男性職員を懲戒免職とした背景には、前年の暴行事件による懲戒処分歴があった。
町の公式資料では、過去の処分歴による加重規定を適用したことが明記されている。町長も以前の処分や指導が生かされなかったことを認め、服務規律の徹底と再発防止を表明した。
週刊TAKAPI 編集部
特記事項
本記事は、2026年10月14日に越前町が公表した懲戒処分資料と、これまでの事件報道を基に構成しています。
男性職員は傷害罪で略式起訴されていますが、略式命令の有無や刑の確定は確認できていません。懲戒免職は町による行政上の処分です。
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