「一緒に住もう」と接近か 歌舞伎町ホテル街で未成年搾取、警視庁が金の流れ捜査
東京・歌舞伎町の「トー横」周辺に出入りしていた当時15歳の女子中学生に売春をさせたとして、警視庁は5月15日、東京都荒川区の無職、井上翔太容疑者(24)を児童福祉法違反の疑いで逮捕した。
捜査関係者によると、井上容疑者は少女に対し、「一緒に住もう」「パパ活して稼げばいい」などと声をかけ、好意や信頼につけ込んだうえで、新宿区歌舞伎町のホテル街で売春をさせた疑いが持たれている。
少女は井上容疑者と出会ってから1〜2週間ほどの間に、約40回にわたり客を取らされていたとみられる。井上容疑者は少女に対し、「ホテル街に立っていれば男が来る」「1日3件やってね」などと指示していた疑いがある。
少女が得た金の一部、およそ20万円は井上容疑者に渡っていたとみられ、警視庁は金の流れや余罪について調べている。
事件は、少女が5月中旬に補導されたことで発覚した。トー横周辺では、家出中の少年少女や家庭・学校に居場所を持てない若者が集まり、大人による声かけ、売春への誘導、薬物乱用、SNSを通じた犯罪被害が問題になっている。
今回の事件では、少女が「一緒に住もう」という言葉を受けたあと、短期間で売春をさせられていた疑いがある。警視庁は、井上容疑者が少女の不安や孤立につけ込んだ可能性もあるとみて、詳しい経緯を調べている。
また、少女の売春相手の一人として、芸能関連会社「カケルエンターテイメント」の元社長、粟津彰被告(51)の名前も出ている。
粟津被告は別の事件で、15歳の女子中学生とのわいせつ行為を撮影し、動画を無断で販売したなどとして、不同意性交等やAV出演被害防止・救済法違反などの疑いで逮捕されていた。
カケルエンターテイメントは、アーティストのファンクラブ運営やイベント制作などを手がけていた会社で、報道後、元役員の問題について謝罪し、解雇・解任したと発表している。
今回の事件では、少女に声をかけた人物、売春を指示した人物、金を受け取った人物、客として接触した大人がいた疑いがある。警視庁は、少女に売春をさせた詳しい経緯、金の受け渡し、関与した客側についても捜査を進めるとみられる。
「1日3件やってね」という言葉は、15歳の少女が短期間で繰り返し客を取らされていた疑いを示すものだ。未成年者が集まる繁華街で、大人が住まいや金への不安につけ込み、性的搾取に及ぶ事件をどう防ぐのか。トー横周辺の安全対策と、客側を含めた摘発の徹底が焦点となる。

コメント