愛知県警は6月5日、名古屋市中川区の名古屋市立工業高校で、高校生約700人を対象にした「闇バイト」防止教室を開いた。特殊詐欺や強盗事件で少年が実行役として使われるケースが相次ぐ中、県警は「闇バイトはアルバイトではなく犯罪」と強く呼びかけた。
教室では、県警少年課員らが最近の事件例をもとに説明した。SNSで「高額」「即日払い」「荷物を運ぶだけ」などと誘われても、実態は特殊詐欺の受け子、出し子、強盗の見張り役、運転役であることが多い。犯罪組織にとって少年は守る相手ではなく、逮捕されれば切り捨てる実行役に過ぎない。
特に注意が必要なのは、応募の入口だ。県警によると、実行役に加担した少年らの約6割は、SNS上の知らない相手ではなく、知人や先輩からの紹介だったという。「友達に誘われた」「先輩だから断れなかった」という軽い一歩が、逮捕、退学、家庭への影響、被害者への賠償につながる。
警察庁は、闇バイトを「犯罪実行者募集情報」と位置付け、10代に対して「怪しい」と思った段階で、家族、学校、警察に相談するよう呼びかけている。警視庁や各道府県警も、すでに申し込んでしまった場合でも、指示役に従う前に警察へ相談すれば保護につながると周知している。公安委員会の管理下で行われる各県警の啓発は、若者を犯罪組織から切り離すための予防策として重要性が増している。
参加した高校生からは、先輩や知人から誘われても断る勇気が必要だと受け止める声が出た。愛知県警は今後も高校や地域イベントで同様の啓発を続ける方針だ。
闇バイト対策は、警察だけで完結しない。家庭ではスマートフォンの中の怪しい募集に気づくこと、学校では「断っていい」と教えること、地域では若者を孤立させないことが必要になる。知人からの誘いほど断りにくい。だからこそ、「誘われた時点で相談する」が最も重要な防犯になる。
この記事の要点Q&A
Q. 愛知県警はどこで闇バイト防止教室を開いたのか。
A. 名古屋市中川区の名古屋市立工業高校です。
Q. 対象は何人か。
A. 高校生約700人です。
Q. 闇バイトの何が危険なのか。
A. 特殊詐欺の受け子や出し子、強盗の実行役として使われ、逮捕や賠償につながる点です。
Q. どこから誘われるケースが多いのか。
A. 知人や先輩からの紹介が多いとされています。
Q. 誘われたらどうすべきか。
A. すぐに家族、学校、警察に相談することです。

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