神奈川県が所管する児童相談所に寄せられた児童虐待に関する相談件数が、2025年度に8784件となり、5年連続で過去最多を更新したことが県のまとめで分かった。前年度から761件増え、増加率は約9.5%。2年連続で8000件を超え、子どもや家庭を取り巻く状況の厳しさが改めて示された。
対象となるのは、横浜市、川崎市、相模原市、横須賀市を除く県所管の6カ所の児童相談所。相談内容で最も多かったのは心理的虐待で5567件に上り、全体の約6割を占めた。子どもの前で配偶者や家族に暴力を振るう面前DV、脅しや暴言など、子どもの心に深刻な影響を及ぼす行為が含まれる。
次いで、育児放棄などのネグレクトが1733件、身体的虐待が1439件だった。心理的虐待は2010年度以降、虐待種別の中で最も多い状態が続いている。
県は、相談件数の増加について「児童虐待を見過ごしてはいけないという認識が社会全体に広がり、通告や相談への心理的なハードルが下がっている」と分析している。家庭内の異変に気付いた近隣住民や学校、医療機関などが、早い段階で相談につなげるケースが増えているとみられる。
また、警察から児童相談所への通告が全体の約半数を占めており、関係機関の連携による早期発見も進んでいる。一方で、相談件数が高止まりしている現状は、孤立する子育て世帯や家庭内で深刻化する問題の多さを浮き彫りにしている。
県は今後、虐待の未然防止に向けた啓発を強化するとともに、相談窓口の周知や関係機関との連携をさらに進める方針。担当者は「少しでもおかしいと感じたら、ためらわず相談してほしい」と呼びかけている。
編集部まとめ
神奈川県が所管する児童相談所に寄せられた児童虐待相談は、2025年度に8784件となり、5年連続で過去最多を更新した。
相談内容では心理的虐待が5567件と最多で、全体の約6割を占めた。面前DVや暴言、脅しなど、子どもの心に影響を及ぼすケースが多く含まれる。
県は、社会全体で虐待を見過ごさない意識が広がり、通告や相談につながりやすくなっているとみている一方、相談件数の高止まりは、孤立する家庭や子育て世帯をめぐる課題の深刻さも示している。
特記事項:本記事は、神奈川県発表、児童相談所に関する公表資料、各社報道をもとに週刊TAKAPI編集部が整理・構成しました。相談件数や内訳は公表時点の情報であり、今後の発表により修正・更新される可能性があります。
担当:週刊TAKAPI編集部/成田
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