浜松“無銭宿泊”事件と、静岡で続く代金踏み倒しの夜
静岡県内で、ラブホテルを舞台にした無銭宿泊事件が続いている。
今回、浜松市中央区で逮捕されたのは、住居不定・無職の22歳の男。ラブホテルに約23時間滞在し、宿泊代と飲食代あわせて約4万5000円を支払わなかった疑いが持たれている。
まず気になるのは、その金額だ。
ラブホテルで4万5000円。何に使ったのか。
男は5月17日午前3時半ごろから翌18日午前2時20分ごろまで、ほぼ丸一日、ホテルの一室にいたとされる。室内ではビールやラーメンなども注文していた。短時間の休憩ではない。深夜から翌日の深夜近くまで続いた滞在に、飲食代が加わったことで、会計は4万5000円ほどまで膨らんだとみられる。
支払いはされなかった。
男はチェックアウト時に代金を支払わず、2日後、交番へ出頭した。警察の調べに対し、容疑を認めているという。
この事件だけを見れば、単なる「泊まり逃げ」に見える。だが、静岡県内では似た事件が続いている。
今年2月には、静岡市葵区のラブホテルで、住居不定・無職の42歳の男が無銭宿泊したとして現行犯逮捕された。所持金はほとんどなく、室内で飲料やハッシュドポテトなどを注文し、代金約2万1000円を支払わなかったとされる。
昨年秋には、浜松市中央区のラブホテルでも、48歳の無職の男が無銭飲食と無銭宿泊の疑いで現行犯逮捕された。男はラーメンを食べたあと、自ら「無銭飲食などをしました。お金がないです」と通報したと報じられている。
3つの事件に共通するのは、手口の派手さではない。
偽造カードを使ったわけではない。複数人で計画した事件でもない。所持金がない、または極端に少ない状態でホテルに入り、部屋で食事を注文し、最後に支払いができなくなる。逮捕のきっかけも、本人の出頭や通報、従業員からの通報だった。
もちろん、ホテル側にとっては明確な被害だ。
宿泊代、飲食代、清掃、人件費、警察対応。数万円の未払いでも、現場には負担が残る。深夜帯なら、従業員の対応も限られる。客と直接顔を合わせにくいシステムがある施設では、支払いの確認が後ろに回ることもある。
一方で、ラブホテルは、行き場を失った人が一晩を過ごす場所にもなりやすい。
深夜でも入れる。外の目を避けられる。部屋の中で食事を頼める。寒さや雨をしのげる。住所がなく、所持金も乏しい人にとって、ホテルの一室は、ほんの数時間だけ体を休められる場所になることがある。
だからといって、無銭宿泊が許されるわけではない。
ただ、「食い逃げ」「泊まり逃げ」の一言だけでは、この種の事件が繰り返される理由までは見えてこない。支払えない人がいる。代金を回収できないホテルがある。夜の部屋でラーメンを食べ、ビールを飲み、朝を越え、会計の前で止まる人がいる。
浜松の事件で目を引くのは、4万5000円という金額だ。
だが、その数字の奥にあるのは、約23時間という長い滞在時間でもある。男はその時間、ホテルの一室で何を考えていたのか。金を用意するあてがあったのか。最初から払うつもりがなかったのか。そこは今後の捜査を待つ必要がある。
静岡で続くラブホテルの無銭宿泊事件は、珍事件として消費するには、少し生々しい。
場所はラブホテル。注文はラーメンやビール。金額は2万円台から4万5000円。逮捕された人の多くは、住居不定や無職と報じられている。どれも大きな事件には見えにくい。けれど、ホテルの受付、室内の注文、チェックアウトの会計という日常のすぐ近くで起きている。
4万5000円は、ただ高いホテル代ではない。
静岡の夜に残された、支払えなかった会計の数字である。
編集部まとめ
静岡県内で、ラブホテルを舞台にした無銭宿泊事件が続いている。浜松市中央区では、22歳の男が約23時間滞在し、ビールやラーメンなどを注文したうえで、宿泊代と飲食代約4万5000円を支払わなかった疑いで逮捕された。
静岡市葵区や浜松市中央区でも、住居不定や無職の男による類似事件が報じられている。ホテル側にとっては明確な被害であり、同時に、深夜に行き場を失った人がホテルを利用する現実も見える。無銭宿泊は、単なる珍事件ではなく、身近な商業施設で起きる生活型の事件として見ていく必要がある。
Q1. 浜松市中央区のラブホテル無銭宿泊事件とは何ですか。
浜松市中央区のラブホテルで、住居不定・無職の22歳男が約23時間滞在し、宿泊代と飲食代約4万5000円を支払わなかった疑いで逮捕された事件です。
Q2. なぜラブホテルで4万5000円になったのですか。
男は5月17日午前3時半ごろから翌18日午前2時20分ごろまで、ほぼ丸一日滞在していたとされています。長時間の利用に加え、ビールやラーメンなどの室内注文が重なったことで、合計約4万5000円になったとみられます。
Q3. 静岡県内ではラブホテルの無銭宿泊事件が続いていますか。
静岡市葵区では2月に、住居不定・無職の42歳男が約2万1000円の無銭宿泊で現行犯逮捕されています。浜松市中央区でも昨年秋に、無職の48歳男が無銭飲食と無銭宿泊の疑いで逮捕されています。
Q4. 無銭宿泊は何の罪になりますか。
支払う意思や能力がないのに宿泊や飲食サービスを受けた場合、詐欺容疑に問われることがあります。今回の浜松市中央区の事件でも、男は詐欺の疑いで逮捕されています。
Q5. ラブホテルで無銭宿泊が起きる理由は何ですか。
ラブホテルは深夜でも利用しやすく、対面確認が少ない施設もあります。室内で飲食を注文できる点もあり、所持金が少ない人や行き場を失った人が一時的に利用し、支払いができなくなるケースがあります。

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