【奈良・薬師寺】国宝「仏足石」に液体かけた疑い 39歳女を逮捕「感動したものに油をかけ祈祷」

奈良市の薬師寺で国宝「仏足石」に液体をかけた疑いで39歳女が逮捕された事件を伝える報道アイキャッチ

奈良市の世界遺産・薬師寺で、国宝「仏足石」に液体がかけられた事件で、奈良県警は2026年8月22日、文化財保護法違反の疑いで、台湾出身の自称司会業、蔡宜臻(ツァイ・イージェン)容疑者(39)を逮捕した。

警察の調べに対し、蔡容疑者は「私は感動したものに油をかけて祈祷するので、仏足石にも油をかけたと思います」などと供述し、容疑を認めているという。

4月6日、薬師寺大講堂の国宝「仏足石」に液体か

逮捕容疑は2026年4月6日午後1時20分ごろ、奈良市西ノ京町にある薬師寺の大講堂で、安置されている国宝「仏足石」に液体をかけた疑い。

事件発覚後、警察が境内の防犯カメラ映像などを解析し、捜査を進めていた。

その後、蔡容疑者が8月22日に関西国際空港から日本へ再入国したところを警察が確認し、逮捕した。

液体は無色透明のグリセリン

仏足石にかけられていた液体について、その後の鑑定などから、無色透明のグリセリンだったことが判明した。

グリセリンは化粧品など幅広い用途に使用される物質だが、今回の事件では国宝に液体をかけた行為そのものについて、文化財保護法違反の疑いで捜査が進められている。

文化財への具体的な影響や保存状態については、公表されている範囲を超えて断定できない。

「感動したものに油をかけて祈祷する」

蔡容疑者は取り調べに対し、仏足石に液体をかけたことを認めたうえで、「感動したものに油をかけて祈祷する」といった趣旨の説明をしているという。

さらに、日本国内の別の場所でも過去に同様の行為をした趣旨の供述をしているとされる。

警察は供述内容を詳しく確認するとともに、他の文化財や施設などでも同様の行為がなかったか慎重に調べている。

現段階で、別の場所での具体的な行為について新たな事件として立件されたとの発表は確認されていない。

国内最古とされる薬師寺の「仏足石」

仏足石は、釈迦の足跡を石に刻み、信仰の対象としたもの。

薬師寺に伝わる仏足石は奈良時代のものとされ、国内に残る仏足石として最古とされている。

薬師寺は「古都奈良の文化財」を構成する資産の一つとして世界遺産に登録されており、仏足石そのものも国宝に指定されている。

今回の事件では、こうした極めて重要な文化財に対し、液体を直接かけたとされる行為が捜査対象となった。

防犯カメラから捜査、再入国時に逮捕

事件から逮捕までは約4カ月が経過した。

警察は薬師寺境内の防犯カメラ映像などを分析し、液体をかけた人物の特定を進めていた。

その捜査の結果、蔡容疑者が浮上。再び日本へ入国したタイミングで身柄を確保した。

今後は、仏足石に液体をかけた目的や行為に至った経緯に加え、本人が供述しているという国内の別の場所での行為についても確認が進められる見通しだ。

編集部まとめ

国宝「仏足石」に液体がかけられてから約4カ月。防犯カメラ映像などを基に進められていた捜査は、容疑者の再入国を受け逮捕に至った。

注目されるのは、蔡容疑者が「感動したものに油をかけて祈祷する」と説明し、別の場所でも同様の行為をした趣旨の供述をしている点だ。今後は今回の行為だけでなく、他の文化財などへの影響がなかったかについても捜査の行方を確認する必要がある。

週刊TAKAPI編集部:松本

特記事項

この記事は2026年8月23日時点で公表されている情報を基に整理した。

蔡宜臻容疑者は逮捕された段階であり、刑事責任が確定したものではない。記事では警察が発表した容疑と本人の供述を区別して記載している。

過去に日本国内の別の場所でも同様の行為をしたとの内容は、蔡容疑者が捜査機関に話しているとされる供述段階の情報であり、個別事件としての事実認定や刑事責任が確定したものではない。

薬師寺「仏足石」液体事件で分かっていること

事件は2026年4月6日午後1時20分ごろ、奈良市の薬師寺大講堂で発生した。

国宝「仏足石」に無色透明の液体がかけられ、警察の捜査で液体はグリセリンと判明。境内の防犯カメラ映像などから蔡容疑者が浮上し、8月22日に関西国際空港から再入国したところを文化財保護法違反の疑いで逮捕された。

蔡容疑者は容疑を認め、「感動したものに油をかけて祈祷する」といった趣旨の供述をしているという。

Q何が起きた?
A奈良市の薬師寺で、国宝「仏足石」に液体をかけたとして39歳の女が文化財保護法違反の疑いで逮捕された。
Q事件はいつ発生した?
A2026年4月6日午後1時20分ごろ、薬師寺大講堂で発生したとされている。
Q仏足石にかけられた液体は何だった?
A捜査の結果、無色透明のグリセリンだったことが判明している。
Q容疑者は何と説明している?
A「感動したものに油をかけて祈祷するので、仏足石にも油をかけたと思います」などと話し、容疑を認めているという。
Q他の場所でも同じ行為をしていた?
A容疑者は日本国内の別の場所でも同様の行為をした趣旨の供述をしているとされる。ただし、個別の場所や行為については捜査段階で、現時点で事実関係が確定したものではない。

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