【長野・上田】上田染谷丘高校「いじめ重大事態」県教委が認定 学校対応求め署名活動

長野県立上田染谷丘高校で、当時1年生だった学友会長が生徒総会で上級生らから相次いで質問を受け、その後、登校できない状態となった問題で、新たな動きが出ている。

長野県教育委員会が一連の行為を「いじめ」と認定した後も、学校側による十分な対応が進んでいないとして、学校に具体的な対応を求めるオンライン署名が始まった。

週刊TAKAPIでは、この問題をこれまで複数回にわたって報道してきた。

生徒総会で、なぜ当時1年生だった学友会長に質問が集中したのか。

その場にいた学校側は何をしたのか。

そして、生徒が登校できなくなった後、学校と県教委はどう対応したのか。

問題発生から約10カ月。県教委によるいじめ認定、第三者による調査、そして今回の署名活動へと事態は動き続けている。

1年生で学友会長に 最初の総会で起きたこと

問題が起きたのは2025年11月。

被害を訴えている生徒は、同年9月の選挙で学友会長に当選した。当時1年生だった。

署名ページなどによると、その後、学友会役員の選出方法や議案の作成などをめぐり、顧問やほかの役員との間で意見の相違が生じたという。

そして迎えた学友会総会。

全校生徒や教職員がいる中、元学友会役員の上級生らから学友会長に対して質問が相次いだ。

今回の署名を呼びかける側は、この状況を「つるし上げ」と表現している。

生徒は総会後、登校できない状態になったとされる。

全校アンケートでは59.6%が総会の質疑に否定的

学校が総会後に実施した全校アンケートでは、総会で行われた質疑について、59.6%の生徒が否定的な見方を示したと報じられている。

自由記述でも、一方的な追及だったとの趣旨や、会長を過度に追い詰めていたとの指摘があったという。

一方、学校側の初期の調査では、質問した生徒側に「いじめる意図」がなかったことなどから、加害生徒を認定しない判断が示されたとされる。

しかし、いじめ防止対策推進法上の「いじめ」は、行為をした側に「いじめるつもり」があったかだけで判断されるものではない。

その後、県教委による検証が行われることになった。

県教委は一連の行為を「いじめ」と認定

大きな転換点となったのが2026年6月だった。

長野県教育委員会は6月19日に報告書をまとめ、学友会総会で上級生らが学友会長に対して行った一連の行為を「いじめ」と認定したと報じられている。

さらに県教委は、学校内のいじめ対策委員会で調査記録や報告書が十分に作成・保存されていなかったことや、総会後に必要な指導が行われなかったことなど、学校側の対応についても問題を指摘した。

つまり、この問題で問われているのは総会当日の出来事だけではない。

生徒から被害の訴えがあった後、学校がそれをどう受け止め、調査し、生徒をどう支えたのか。

「その後に学校は何をしたのか」も、重要な検証対象となっている。

第三者による調査へ それでも終わらない問題

県教委は、この事案についていじめ重大事態として第三者による調査を進める方針を示している。

署名ページによると、第三者委員会のメンバーも決まり、9月から調査が始まったとしている。

一方、署名側が問題視しているのは、「第三者委員会の結論を待てば、それまで学校は何もしなくていいのか」という点だ。

県教委がすでに一連の行為をいじめと認定し、学校対応についても問題を指摘していることから、第三者調査とは別に、現時点で学校ができる対応を進めるべきだと訴えている。

9月12日、学校対応求めオンライン署名

こうした中、9月12日、Change.orgで学校側に対応を求めるオンライン署名が始まった。
「長野県上田染谷丘高等学校 学友会長つるし上げ事件 いじめ重大事態 学校に適切な対応を求める!」⁠

署名活動の詳しい要求内容や主催者側の説明は、署名ページで確認できる。

署名ページはこちらから↓

https://x.gd/0GIkl

署名を呼びかける「上田染谷丘高等学校学友会長つるし上げ事件を考える会」は、学校側に対し、学友会への対応や関係した生徒への適切な指導、在校生・卒業生への経緯説明、被害を訴える生徒の名誉回復などを求めている。

ただし、これらは署名主催者側が学校側に求めている内容であり、第三者委員会がその必要性や事実関係を最終認定したものではない。

第三者調査によって今後、どのような事実認定が示されるのかも重要になる。

9月18日には新たな学友会長選挙

そして、学校では新たな学友会活動が始まろうとしている。

上田染谷丘高校の公式サイトによると、9月18日には学友会長選挙の立会演説会と投票が行われた。

新しい学友会長を選ぶ一方、前年度の学友会をめぐって起きた問題については、第三者による検証が続いている。

新しい年度、新しい学友会へと進めば、過去の問題が消えるわけではない。

なぜ総会で1人の生徒に質問が集中したのか。

学校側は、その場でどう対応したのか。

被害の訴えが出た後、なぜ県教委から学校対応の問題を指摘される状況になったのか。

そして、被害を訴える生徒が学校生活を取り戻すために、学校は何をするのか。

週刊TAKAPIは今後も継続して取材

週刊TAKAPIでは、この上田染谷丘高校のいじめ重大事態について、これまで複数回にわたり報道してきた。

一貫して注目してきたのは、「総会で何が起きたのか」だけではない。

子どもが助けを求めたとき、学校は何をしたのか。

いじめ重大事態を検証するうえで、被害を訴えた後の学校や教育委員会の対応は切り離すことができない。

県教委によるいじめ認定を経て、第三者による調査が始まり、さらに学校対応を求める署名活動も始まった。

問題発生から約10カ月。

週刊TAKAPIは、第三者委員会の調査結果や学校・県教委の今後の対応を含め、この問題を引き続き取材していく。

「上田染谷丘高校いじめ重大事態」何があった?

Q上田染谷丘高校で何があった?
A2025年11月の学友会総会で、当時1年生だった学友会長が上級生らから相次いで質問を受け、その後、登校できない状態となった問題です。
Q県教委はいじめと認定した?
A長野県教育委員会は2026年6月、総会で行われた一連の行為を「いじめ」と認定したと報じられています。
Q学校側の対応にも問題があった?
A県教委は、校内での調査記録・報告書の作成・保存や、総会後の指導などについて問題を指摘しています。
Qなぜ今、再び注目されている?
A第三者による調査が進む中、9月12日から学校側に具体的な対応を求めるオンライン署名が始まったためです。
Q現在はどうなっている?
A第三者による調査が進められており、学校が今後どのような対応を取るのかが焦点となっています。

担当:鈴木(編集長)/週刊TAKAPI

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