【編集部の考察】ケーキ店とレストランを併設する業態の難しさ
不二家レストランの強みは、洋食を食べた後に、不二家のケーキやパフェを楽しめることにある。誕生日などの特別な日に利用しやすく、親から子へと世代を超えて記憶が受け継がれる業態でもある。
一方で、この形態は広い客席や厨房、接客スタッフを必要とする。ケーキを持ち帰る洋菓子店に比べて、家賃、設備維持費、光熱費、人件費などの負担は大きい。
近年は、回転寿司や焼き肉、低価格帯のファミリーレストランなど、家族客をめぐる競争も激しい。さらに、コンビニやスーパーでも品質の高いスイーツが手軽に買えるようになり、「不二家のケーキを食べるためにレストランへ行く」という動機を維持することも難しくなっている。
不二家は一方で、「ペコちゃんmilkyドーナツ」などの新業態を拡大している。広いレストランを構えるのではなく、持ち帰りを中心とした小型店で新しい顧客を獲得する方向へ、出店戦略が変化している可能性がある。
老舗店の閉店が地域に残す「選択肢の喪失」
全国チェーンの閉店は、個人経営店の閉店ほど地域への影響が意識されにくい。しかし、県内唯一の店舗がなくなる場合、その意味は大きく異なる。
富士高嶺町店の閉店後、静岡県民が不二家レストランを利用するには県外へ移動する必要がある。ブランド自体は残っても、レストランで食事をし、ショーケースからケーキを選ぶ体験は地域から失われる。
約46年続いた店舗の閉店は、外食産業の変化だけでなく、家族の祝い方や休日の過ごし方が変わってきたことも映し出しているのかもしれない。
閉店前に利用する際の注意点
閉店間際は混雑したり、商品が品切れになったりする可能性がある。営業時間や提供メニューが変更される場合もあるため、来店前に店舗へ確認した方がよい。
なお、ケーキ食べ放題はすでに2026年8月16日で終了している。
閉店後も富士市内で不二家のケーキは購入できる?
富士市内では「不二家マックスバリュ富士八幡町店」が営業している。ただし、商品の取扱状況や営業時間は店舗ごとに異なるため、事前確認が必要となる。
不二家の商品が静岡県から完全になくなる?
レストランの閉店であり、不二家商品の県内販売がすべて終了するわけではない。洋菓子店やスーパーなどの取扱店で購入できる商品もある。
閉店後の建物や跡地はどうなる?
2026年9月16日時点で、不二家から閉店後の建物利用や後継店舗についての発表は確認できていない。
※本記事は公開されている企業情報、報道内容、地域特性、市場動向などをもとに編集部が独自に考察した内容です。企業や関係者が公表している出店理由・経営方針を断定するものではなく、一部に編集部の見解や推測が含まれます。最新かつ正確な情報は、各企業・自治体の公式発表をご確認ください。
週刊TAKAPI編集部:黒木
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