大阪府箕面市の私立箕面学園高校で、30代の男性教員が複数の男子生徒に性的な画像を要求するなどしていた問題で、部活動の顧問という立場を利用していた可能性を示す新たな証言が明らかになった。学校関係者は、要求を断ると試合への出場に影響する可能性を示唆する言動があったと説明している。また、画像を送信した生徒に削除の指示があったとする情報も浮上した。
これらの証言は10月29日に放送され、30日に公開された取材報道で明らかになった。ただし、試合出場に関する教員本人の具体的な発言や、画像削除指示の経緯について、学校や警察が事実認定したことは確認できていない。男性教員は26日付で退職しているが、今回の新証言によって、教員の指導上の権限が生徒への不適切な要求に利用されていなかったかという問題が新たな焦点となっている。
「試合に出られなくなるかも」顧問の立場を利用したとの証言
10月29日の取材報道で、学校関係者は男性教員が部活動の顧問という立場を背景に、生徒へ性的な画像を要求する行為を繰り返していたと説明した。要求を断った際に、試合に出られなくなる可能性を示唆するような言動があったという。
部活動の顧問は、日常の練習指導だけでなく、選手の評価や試合への出場判断に関わる場合がある。生徒がそうした指導者から性的な要求を受けた場合、拒否することで部活動に支障が生じるのではないかと感じる可能性がある。
もっとも、関係者の証言は男性教員本人の発言記録を示したものではなく、実際に試合出場を制限された生徒がいたという事実も確認されていない。学校が顧問としての権限と画像要求の関係を調査したのかについても不明だ。今後は、発言の有無だけでなく、生徒が要求を拒否しにくい状況に置かれていたかを確認する必要がある。
画像を送った生徒への削除指示も浮上 目的は確認できず
今回の証言では、画像を送った生徒に対し、その画像を削除するよう指示があったとする情報も明らかになった。学校関係者は、こうした指示があったと聞いている旨を説明している。
ただし、関係者自身が指示の場面を目撃したとする証言ではない。誰が、いつ、どの画像について削除を求めたのか、実際に削除されたのかについても確認されていない。このため、証拠を隠す目的で指示した、あるいは生徒を口止めしたと断定することはできない。
一方、学校への取材に基づく別の報道では、男性教員の要求に応じ、実際に画像を送信した生徒がいたことも伝えられている。10月29日公開の週刊TAKAPI初報では、画像の送信状況を未確認としていたが、その後の報道によって情報が追加されたことになる。
画像の送信があったとする情報と、削除指示があったとする証言は、それぞれ独立して確認する必要がある。学校がSNS上のやり取りをどこまで把握しているのかも、現時点では明らかになっていない。
2年以上前から要求か 「約3年間」は関係者の推測
男性教員による働きかけについては、10月28日の時点で2年以上前から続いていたとする情報が報じられていた。今回の学校関係者は、早い生徒では入学当初から要求を受けていた可能性があり、約3年間に及ぶのではないかとの見方を示している。
ただし、約3年間という期間は関係者の推測を含んでおり、学校が確認した行為の開始時期とは限らない。生徒ごとの要求回数や継続期間、教員と生徒の間で交わされたメッセージの全容も明らかになっていない。
学校によると、問題が表面化したのは10月上旬だった。保護者からの相談を受け、19日に全校生徒へのアンケート調査を実施した結果、10人以上の生徒が性的画像の要求や私的な外出への誘いを受けたと申告したという。
この人数は両方の行為を合わせたものであり、画像要求を受けた生徒だけの正確な人数ではない。今回の新証言を踏まえると、学校が把握した申告内容に加え、部活動の指導関係が生徒の相談や申告に影響していなかったかも検証すべき事項となる。
男性教員は26日付で退職 学校の調査はどこまで進んだのか
学校は男性教員への聞き取りを行い、本人が不適切な働きかけを認め、謝罪したと説明している。男性教員は10月26日付で退職し、学校は翌27日、保護者に謝罪と再発防止策などをまとめた文書を配布した。
学校が男性教員を処分したとの報道もあるが、その具体的な種類や内容、退職との関係については確認できていない。懲戒解雇だったのか、別の処分を経て退職したのかも明らかではない。
同校では、教員と生徒がSNSで個人的にやり取りすることを禁止していたとされる。それにもかかわらず複数の生徒から申告が寄せられた経緯について、学校がどの段階で問題を把握できたのか、相談体制が十分に機能していたのかが問われる。
今回新たに浮上した試合出場への影響を示唆する言動と画像削除指示について、学校が追加の聞き取りを行ったかどうかも不明だ。教員が退職したという事実だけで、調査が終了したと判断することはできない。
問われる学校法人の調査責任 生徒の保護を最優先に
文部科学省は2026年4月24日、教育職員等による児童生徒性暴力等の防止に関する基本指針を改訂した。制度上は、私立学校を含めて児童生徒への性暴力等の防止、早期発見、事案への適切な対処が求められている。
今回の男性教員の行為について、刑事責任や法令上の児童生徒性暴力等に該当する範囲が確定したわけではない。一方、学校には刑事事件としての立件の有無とは別に、生徒の安全を確保し、必要な事実確認を進める責任がある。
特に部活動の顧問という立場が要求に利用されていた場合には、指導者からの評価や試合出場への不安によって、生徒が相談をためらう状況がなかったかも確認する必要がある。調査では、生徒のプライバシーを保護し、繰り返し事情を聞かれる負担にも配慮しなければならない。
警察は学校から相談を受け、経緯を調べている。10月31日までに確認できた情報では、今回の新証言に対する学校の正式な見解や、新たな逮捕・書類送検の発表は確認できていない。
今回の続報で重要なのは、性的画像の要求そのものに加え、教員と生徒の間にある指導上の力関係が問題の背景にあった可能性だ。学校法人には、その点を含めた調査と、生徒が安心して学業や部活動を続けられる環境の確保が求められる。
編集部まとめ
箕面学園高校の男性教員による性的画像要求問題で、部活動の顧問という立場を利用していた可能性を示す学校関係者の証言が明らかになった。要求を断ると試合出場に影響することを示唆する言動や、画像削除指示に関する情報も浮上している。ただし、いずれも学校や警察による正式な事実認定は確認されていない。男性教員は10月26日付で退職しており、今後は学校法人が新たな証言をどこまで調査し、生徒の保護と再発防止につなげるかが焦点となる。
特記事項
本記事は2026年10月29日放送・30日公開の学校関係者証言、同28日・29日の学校への取材情報、文部科学省の同年4月改訂指針を照合した続報である。週刊TAKAPIが関係者から新たな証言を直接取得したものではない。試合出場への影響を示唆する言動、画像削除指示、行為の継続期間については、証言と学校側の確認事実を区別している。
週刊TAKAPI編集部/松本
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