【警察庁】前サイバー捜査課長を懲戒免職 捜査費170万円余りを約50回不正受領か 詐欺・背任などで書類送検

警察庁の前サイバー捜査課長が捜査費約170万円を約50回にわたり不正に受領したとされ懲戒免職となり、詐欺や背任などの疑いで書類送検された事案を伝える週刊TAKAPIの報道アイキャッチ

警察庁は9月10日、領収書を偽造するなどして捜査費約170万円を不正に受け取ったとして、サイバー警察局の前サイバー捜査課長、伊貝耕警視長(55)を懲戒免職としました。

不正は2022年7月から2026年4月までに約50回あったとされ、海外勤務中だけでなく、帰国後にも不適切な経費処理が確認されています。警視庁は同日、伊貝前課長を詐欺や背任などの疑いで書類送検しました。

約50回、捜査費170万円余りを不正受領か

警察庁の説明によると、伊貝前課長は2022年7月から2026年4月まで、領収書を偽造するなどして捜査費約170万円を不正に受け取ったとされています。

伊貝前課長は2022年6月から、オランダ・ハーグにある欧州警察機構(ユーロポール)へ派遣されていました。

海外勤務中には、海外治安当局関係者への謝礼品として購入した日本酒代などを水増しした領収書を提出したほか、部下との会食を海外当局関係者との会食として請求したケースがあったとされています。

また、ユーロポール側から補助金が出ていた交流会について、費用全額を警察庁側の捜査費として処理したケースも確認されたと報じられています。

帰国後にも領収書を加工した不正

伊貝前課長は帰国後の2025年9月、サイバー捜査課長に就任しました。

その後も2回、自身のパソコンを使って領収書の日付や金額を加工し、不正に経費を受け取ったとされています。

後任職員の問い合わせが発覚のきっかけ

一連の不正は、後任職員がユーロポールの交流会に参加した際、同機構から支給される補助金の処理方法を警察庁へ問い合わせたことをきっかけに判明したとされています。

過去の捜査費処理を確認した結果、伊貝前課長による不適切な請求が見つかりました。

不正に受け取ったとされる約170万円は全額返済済みで、伊貝前課長は「自由に使える金がほしかった」との趣旨で説明していると報じられています。

詐欺・背任などの疑いで書類送検

警察庁による懲戒免職とは別に、警視庁は9月10日、伊貝前課長を詐欺や背任などの疑いで書類送検しました。

現段階は検察へ事件が送られた段階で、起訴・不起訴は決まっていません。

調査の過程では、2020年から2026年までの知人女性との不適切な交際も確認されたと報じられていますが、具体的な内容は明らかになっていません。

元サイバー捜査課長2人を「長官注意」

警察庁は、不正が行われた時期に捜査費を取り扱う立場だった元サイバー捜査課長2人について、執行状況の確認が不十分だったとして「警察庁長官注意」としました。

長官注意は、懲戒免職や停職などの懲戒処分とは異なる監督上の措置です。

警察庁は同日、緊急の課長会議を開き、捜査費の確認を徹底するよう指示。海外治安機関などが関係する出張時の捜査費についても、執行を厳格化する対応を進めています。

編集部まとめ

今回の案件では、伊貝前課長への懲戒免職、警視庁による書類送検、元課長2人への長官注意という3つの対応が取られています。

懲戒処分、刑事手続、監督上の措置はそれぞれ性質が異なり、分けて見る必要があります。

週刊TAKAPI 編集部/成田

特記事項

この記事は2026年9月10日時点で確認できる警察庁の説明を報じた公開情報をもとに構成しています。

伊貝前課長は詐欺・背任などの疑いで書類送検された段階で、起訴・有罪が確定したものではありません。不正に得たとされる金の返済と、懲戒・刑事責任は区別して記載しています。

Q処分されたのは誰ですか?
A警察庁サイバー警察局の前サイバー捜査課長、伊貝耕警視長(55)です。
Qどのくらいの捜査費を不正に受け取ったとされていますか?
A2022年7月から2026年4月まで約50回にわたり、計約170万円を不正に受領したとされています。
Q不正はどのように発覚しましたか?
A後任職員がユーロポールから支給される補助金の処理方法を警察庁へ問い合わせたことをきっかけに、過去の経費処理が確認されたとされています。
Q刑事事件にもなっていますか?
A警視庁が9月10日、詐欺や背任などの疑いで伊貝前課長を書類送検しました。起訴・不起訴は現時点で確認されていません。
Qほかに処分された職員はいますか?
A当時の捜査費取扱者だった元サイバー捜査課長2人が、確認が不十分だったとして警察庁長官注意を受けました。懲戒処分とは異なる監督上の措置です。

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