寝ていた女性を狙った疑い 目覚めた後も恐怖で声を出せない状態だったか
JR奈良線の区間快速車内で、寝ていた18歳女性にわいせつな行為をしたとして、大阪府枚方市の会社員の男(38)が不同意わいせつの疑いで逮捕された。
京都府警木津署が5月19日に逮捕した。事件は3月12日夜、京都発・奈良行きのJR奈良線区間快速の車内で起きたとされる。
警察によると、男は乗客の18歳女性に対し、体を触るなどのわいせつな行為をした疑いが持たれている。女性は当時、車内で眠っていた。被害に気づいて目を覚ました後も、恐怖で声を上げられない状態だったという。
2人は京都駅から乗車したとみられる。車内ではクロスシートの2人掛け席に座り、女性が窓側、男が通路側にいた。男はまず女性の下半身を触り、その後、女性が目を覚ました後も上半身に触るなどした疑いがある。
女性は木津駅で男が降りようとした際、男の腕をつかみ、「この人、痴漢です」と声を上げた。男は女性を振り払い、線路に飛び降りて逃走したとされる。
駅ではJR西日本の職員が110番通報した。警察は防犯カメラや関係者への聞き取りなどから男の特定を進め、逮捕に至ったとみられる。
男は警察の調べに対し、「だいたい合っています」と話し、容疑をおおむね認めているという。
この事件で重いのは、女性が眠っていたところを狙われた疑いがある点だ。電車内で眠っている乗客は、周囲の動きにすぐ反応できない。まして、隣の席に座る相手から突然体を触られた場合、すぐに声を出せるとは限らない。
被害を受けた女性が、目覚めた後に恐怖で声を出せなかったことを、本人の落ち度として扱ってはならない。人は突然の被害に遭ったとき、その場で叫ぶ、逃げる、相手を押し返すといった行動を必ず取れるわけではない。体が固まり、声が出ないまま時間が過ぎることもある。
今回、女性は木津駅で男が下車しようとした場面で、腕をつかみ、声を上げた。走行中の車内で恐怖を抱えたまま、駅で行動に移したことになる。その直後に男が線路へ飛び降りて逃走したとされる点も、駅係員や周囲の乗客にとって危険な行為だった。
痴漢被害は、混雑した通勤電車だけで起きるものではない。座席で隣り合った状態、夜の列車、眠っている乗客、周囲の目が届きにくい車両内でも起きる。今回の疑いは、クロスシートの2人掛け席という近い距離で発生した。
鉄道会社や警察は、車内放送、防犯カメラ、駅係員への通報体制、痴漢被害への相談窓口などを整えてきた。ただ、被害者がその場で声を上げられない場合、周囲が異変に気づくことは難しい。
読者に伝えたいのは、被害者に「なぜすぐ叫ばなかったのか」と問うのではなく、加害行為をした疑いのある側に焦点を戻す必要があるということだ。眠っている人を狙う。恐怖で声を出せない状態に乗じる。降車時に発覚すると線路に飛び降りて逃げる。これらは、公共交通の安全を損なう行為として見過ごせない。
JR奈良線は、京都と奈良を結ぶ生活路線でもあり、通勤、通学、観光で多くの人が利用する。夜の列車で一人で移動する若い女性にとって、隣席の人物から逃げにくい状況は大きな不安につながる。
警察は、事件当日の男の行動、乗車前後の動き、車内での状況、逃走後の足取りを調べているとみられる。今後は、同様の行為がほかにもなかったか、駅や車内での防犯映像、乗客や関係者の証言も確認される可能性がある。
痴漢被害は、被害者が声を上げた瞬間だけが事件ではない。声を出せなかった時間、逃げられなかった座席、駅でようやく腕をつかんだ瞬間まで含めて、被害の実態として見る必要がある。
今回の事件は、女性が声を上げたことで発覚した。しかし、声を上げられない被害もある。鉄道会社、警察、周囲の乗客が、車内で不自然な接触や困っている様子に気づいた場合、駅係員への連絡や非常通報装置の使用をためらわない環境を整えることが求められる。
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編集部まとめ
JR奈良線の区間快速車内で、寝ていた18歳女性にわいせつな行為をしたとして、大阪府枚方市の会社員の男(38)が不同意わいせつ容疑で逮捕された。女性は目覚めた後も恐怖で声を上げられない状態だったとされる。木津駅で女性が「痴漢です」と声を上げると、男は線路に飛び降りて逃走したという。男は調べに対し、容疑をおおむね認めている。
Q1. JR奈良線で何が起きましたか?
JR奈良線の区間快速車内で、18歳女性にわいせつな行為をした疑いで、大阪府枚方市の38歳会社員の男が逮捕されました。
Q2. 被害女性はどのような状況でしたか?
女性は車内で眠っていたところを触られ、目覚めた後も恐怖で声を上げられない状態だったとされています。その後、木津駅で男の腕をつかみ、「痴漢です」と声を上げました。
Q3. 男はどのように逃走したのですか?
女性が声を上げた後、男は木津駅で女性を振り払い、線路に飛び降りて逃走したとされています。

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